研究課題/領域番号 |
21KK0053
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分16:天文学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
金田 英宏 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (30301724)
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研究分担者 |
大薮 進喜 徳島大学, 教養教育院, 准教授 (10396806)
楠根 貴成 名古屋大学, 理学研究科, 研究員 (20915318)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2025年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2024年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 遠赤外線 / 星形成 / 気球観測 / [CII]放射 / 衛星ミッション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本とインドの国際共同気球観測を軸に、遠赤外線による星形成の研究を推進することを目的とする。具体的には、我々が所有する遠赤外線アレイ分光器と、インドが所有する口径1 mの気球望遠鏡システムを組み合わせ、インドのハイデラバード気球放球基地から大質量星形成領域の観測を実施する。遠赤外線[CII]放射を検出し、星間雲フィラメント・ハブ構造と大質量星形成との関連性を探る。4年間で代表的な大質量星形成領域を網羅的に観測する。また、気球観測と並行して現地滞在中に、将来の遠赤外線による星形成研究のために、インド宇宙研究機関ISRO主導の天文衛星による遠赤外線偏光撮像ミッションの概念検討を進める。
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研究実績の概要 |
本研究は、インドのタタ基礎科学研究所(TIFR)の研究者と共同で遠赤外線天文観測を実施するものであり、インド・ハイデラバードのTIFR気球放球基地における遠赤外線気球望遠鏡による星形成領域の観測、および将来の遠赤外線天文衛星プロジェクトの実現に向けた検討を行う。
2022年度は、新型コロナウイルス感染症の規制緩和に伴い、6月にインドの共同研究者を名大に招待し、気球データ解析ツールの開発状況や今後の気球観測計画などについて、情報を共有して、問題点などの議論を行った。また、日本で開発している遠赤外線[CII]分光器と、インドの気球望遠鏡の機械・電気インターフェースの調整などを行った。また、9月には、インドへ渡航し、ハイデラバード気球放球基地にて、気球観測プロジェクト再開のために、分光器を含む各種装置の再立ち上げと基本動作の確認を行った。システム全体で問題が無いことが確認されたのち、再度11月に気球観測のためにインドへ渡航して準備を進めたが、このときは上空風が気球フライトに適した状態になかなか落ち着かずに、現地での待機を続けたが、最終的に観測を断念した。
再び、2023年2月にインドへ渡航して観測準備を進め、インド時間の2月18日22:25に気球の打ち上げに成功した。明朝6時に気球を切り離すまでの間に、従来分光器を用いた星形成領域(RCW42、RCW106、NGC3603、GM1-24、など)の遠赤外線[CII]観測データを取得した。ペイロードは無事に回収され、観測機器や望遠鏡に問題となるダメージは無いことが確認された。現在は、得られたデータのパイプライン処理中である。並行して、国内においても、新分光器の遠赤外線センサー部の極低温読み出し回路の改修や、実験データ表示・評価ソフトの作成などを進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症による渡航・活動規制によって、インド現地での作業開始が大幅に遅れたため。2023年2月にようやく試験観測の実施に成功し、観測装置・望遠鏡・気球システムについて、従来通りの動作を確認できたところである。
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今後の研究の推進方策 |
2023年2月の気球観測キャンペーンで取得した星形成領域の[CII]データの解析を開始して、観測装置の性能評価を行う。現在は、インドチームによるデータのパイプライン処理(望遠鏡の指向決定など)の結果を待っている状態であり、先方の処理が終了次第、速やかに解析を実施し、[CII]画像を作成する。既存の解析ツール群を用いつつ、必要に応じて改良を加えて、得られた結果をインド研究者と議論する。
2月に現地で得られた試験観測データをもとに、従来観測装置・望遠鏡システム・気球ゴンドラの性能評価を進めつつ、並行して、新分光器の最終性能評価とインドへの出荷準備を進める。そのために地上評価ソフト・GSEの整備を行う。2023年度は、11月および2月にハイデラバードで気球観測を実施する方向で、インドのタタ基礎科学研究所の研究代表者とは合意済みである。11月は従来分光器を用いて、未観測の重要なターゲットの観測を優先的に行い、その後、2月の打ち上げに向けて、新分光器と望遠鏡の噛み合わせ試験を現地で進める予定である。また、将来の遠赤外線天文衛星ミッションの計画についても、JAXAを中心に国内外の関係者との議論を深める。
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