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ゲノム微生物学を基盤としたタイ由来熱帯希少放線菌の生理活性物質の探索

研究課題

研究課題/領域番号 21KK0101
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

配分区分基金
審査区分 中区分38:農芸化学およびその関連分野
研究機関静岡大学

研究代表者

小谷 真也  静岡大学, 農学部, 教授 (20510621)

研究分担者 保坂 毅  信州大学, 学術研究院農学系, 准教授 (50391206)
森内 良太  静岡大学, 技術部, 技術専門職員 (50912268)
山村 英樹  山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (70516939)
研究期間 (年度) 2021-10-07 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2025年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2024年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
キーワード希少放線菌 / タイ / 生理活性物質 / 微生物資源 / 熱帯 / 放線菌
研究開始時の研究の概要

熱帯地域は生物多様性の観点から豊富な微生物資源を含む。放線菌は抗生物質の探索源であり、これまで単離の難しかった希少放線菌が新たな探索源として注目されている。熱帯土壌には希少放線菌が分布していることが知られており、新たな抗生物質の探索研究の格好の標的である。そこで、新規生理活性物質の発見を目的とし、タイの放線菌研究者と共同研究で希少放線菌に標的を定めタイの微生物資源の開発を行う。

研究実績の概要

熱帯地域は、その生物多様性から、多様な微生物資源が存在する。特に、放線菌は有用な抗生物質の探索源であり、技術の発展に伴い、これまで単離の難しかった希少放線菌が新たな探索源として注目されている。熱帯土壌には希少放線菌が分布していることが知られており、新たな抗生物質の探索研究の格好の標的である。このような背景の元、新規生理活性物質の発見を目的とし、タイチュラロンコン大学の放線菌研究者と共同研究で希少放線菌に標的を定めタイの微生物資源の開発を行うことが、本研究の目的である。昨年度は、約70株の放線菌を単離した。そこで、本年度も2023年5月に日本人研究者2名(山村、森内:若手研究者)がタイのバンコクに渡航し、チュラロンコン大学理学部の先生と、一連の共同研究を行った。本年度は、海洋サンプルを中心に試料を採集した。本年度は、HV寒天培地、SPPY培地を用いて菌の生育を行った。約100株ほどの放線菌を主とした細菌株を集めた。16S rRNAコード遺伝子の解析を行い、どの属に含まれている細菌か簡易同定を行った。得られた33%の細菌はMicromonospora属の細菌であった。また、Streptomyces、Serinicoccus、Microbacterium、Rhodococcus、Gordonia属の細菌が、約5-6%の割合で含まれていた。主要な放線菌のStreptomyces属以外の目的とする希少放線菌が多数得られた。また、16S rRNAコード遺伝子の既知の細菌のものと比較して、相同性が98.5%以下の新種株の候補となりえる株が、8株得られた。また、共同研究先のチュラロンコン大学の修士学生のKanitta Manadee氏が2か月間静岡大学に短期滞在し、共同研究を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2022年度に、約70株、本年度に100株の細菌が得られた。遺伝的解析の結果、新種となる候補の希少放線菌が想定よりも多く多数得られた。現在、化学分析および、生理活性政権を行い、有望な放線菌を選び出している段階であり、研究計画に沿って順調に進展している、

今後の研究の推進方策

2022年度に、単離した希少放線菌の約70株について、培養菌体のメタノール抽出物のHPLCおよびESI-MSを用いた化学分析を行った結果、2株に物質生産がみられた。現在、大量培養を行っており、今後、メタノール抽出液の濃縮、各種カラムクロマトグラフィーを用いた溶媒分画、最終的にODSカラムを用いたJHPLC分取によって新しい化合物を単離する予定である。同時に、この2株に関して、育種を行い物質生産を向上させる研究も同時に行っていく。物質生産の飛躍的向上株が得られれば、この株を用いて化合物の大量生産を行う。最終的にESI-MSおよびNMRを用いて化学構造の決定を行う。この2株に関しては、全ゲノム解析を行い、生合成遺伝子の解析も同時に行う予定である。本年度に単離した約100株に関しては、現在培養中である。今後、HPLC分析、抗菌活性試験などを行い、生理活性物質の生産がみられる株を選び出す予定である。特に今年度は、Micromonospora属の放線菌が多数得られた。特に、Micromonospora属放線菌は、ゲンタマイシンやマクロライド系抗生物質など、多数の抗生物質に関する報告がこれまであり、有望であるため、集中的に化学分析及びアッセイを行い、有望な株を選別する予定である。また、既存の株に対し、相同性が低かった菌株を選別し、全ゲノム解析を行い、新種のバクテリアかどうか検討を行う。また、同時に胞子の形態などの形態的特徴の解析も行い、新種かどうか判定を行う。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [国際共同研究] Chulalongkorn University(タイ)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [国際共同研究] チュラロンコン大学(タイ)

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Isolation and structure determination of a new depsipeptide crocapeptin C from the myxobacterium Melittangium boletus2024

    • 著者名/発表者名
      Thetsana Chanaphat、Kobayashi Ryo、Manadee Kanitta、Kodani Shinya
    • 雑誌名

      Natural Product Research

      巻: 25 ページ: 1-7

    • DOI

      10.1080/14786419.2024.2308719

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / 国際共著

URL: 

公開日: 2021-10-22   更新日: 2024-12-25  

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