研究課題/領域番号 |
21KK0109
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
小枝 壮太 近畿大学, 農学部, 准教授 (00629066)
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研究分担者 |
鍋島 朋之 山形大学, 農学部, 准教授 (10801920)
山本 宗立 鹿児島大学, 総合科学域総合研究学系, 准教授 (20528989)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2025年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | トウガラシ / ベゴモウイルス / ジェミニウイルス / 黄化葉巻病 / 抵抗性遺伝子 / 圃場評価 / 分子マーカー / 収量性 / pepy-1 / 野菜 / ナス科 / ウイルス抵抗性 / 育種 / トウガラシ・ピーマン / 抵抗性 / フィールド調査 / 遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者は環境を制御した実験室環境において,自ら分離・同定した純系のベゴモウイルス分離株を接種し,抵抗性形質を緻密に評価することにより,短期間で抵抗性素材の選抜および抵抗性遺伝子pepy-1の単離を世界で初めて実現した.抵抗性に完全に連鎖するDNAマーカーも整備できているため,複雑に環境が変動する圃場においても,抵抗性遺伝子の有無による形質への影響を確実に調査することが可能になった.本研究では、トウガラシに感染する異なる在来のベゴモウイルスが存在し,気象環境も異なる熱帯や亜熱帯の各国・各地の過酷な圃場環境下で栽培試験を実施し、アジア広域でのpepy-1による抵抗性の実用性を評価する.
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研究実績の概要 |
本年度は共同研究機関である台湾のWorld Vegetable Center、インドネシアのSyiah Kuala Universityを研究代表者の小枝と分担者の鍋島の2名で訪問し、研究計画等の打ち合わせを行った。また、予定しているRNA-seqを用いた網羅的な感染ウイルス種の同定を熱帯で収集したRNAを用いて行うために簡易的な施設におけるRNA抽出および保存法の検討を行った。また、共同研究先であるインドネシアのBRINの研究者が中心となり行ったジャワ島でのトウガラシに感染するベゴモウイルスの調査についてデータを取りまとめ、先方が責任著者としてドラフトの準備を行っている。本研究計画の中心的な課題である圃場におけるベゴモウイルス抵抗性トウガラシの評価についてはインドネシアのSyiah Kuala Universityと共同で実施し、pepy-1を有するトウガラシでは感受性品種と比較して大幅に果実生産性が向上することを明らかにして2023年に論文として公開された。今後、インドでの試験を実施するための研究材料の準備、World Vegetable Centerとの計画の相談を進めている。また、2023年11月にはインドのIndian Agricultural Researh Instituteから博士学生の短期受け入れを行った。その繋がりから、現地の指導教官と今後の共同研究について現在打ち合わせを行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染症の影響は研究期間の初期に海外渡航を行うことができなかったため台湾への渡航が遅れていたが今年度渡航して目的の打ち合わせを実施することができた。また、最大の目的である抵抗性遺伝子の有用性をインドネシアの圃場において評価し、果実の生産性が大幅に上昇することを論文として取りまとめることができた。インドネシアの他地域やインドなどにおける試験を進めるための共同研究者との打ち合わせ、今後ネットワークを広げて国際的な共同研究を進めるための繋がりを作ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度はインドネシア(アチェ、ジャワ)への渡航に加えて、インドへの渡航を計画している。また、インドで圃場試験を実施するための植物材料の準備などを進めていくとともに、インドネシアでの実施を検討しているRNA-seqによる網羅的なウイルス種同定に関する研究を行っていく予定である。
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