研究課題/領域番号 |
21KK0117
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分41:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
橋本 洋平 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80436899)
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研究分担者 |
保高 徹生 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究グループ長 (60610417)
小栗 朋子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (30737341)
西方 美羽 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究員 (80849977)
高田 モモ 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究員 (00795213)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)
2025年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 重金属類 / 水田 / 土壌汚染 / 重金属 |
研究開始時の研究の概要 |
台湾北部の関渡平野の水田地帯では、重金属濃度の高い場所が点在している。ヒトへの健康リスクの低減には、コメへのヒ素や重金属の移行を抑制するための抜本的な汚染対策が必要とされている。台湾大学との共同研究を通じ、現地観測を継続することによって大規模汚染水田の地域実態を把握し、ヒ素を中心とする重金属類の溶出に関与する汚染発生の機構を解明する。年間を通じた重金属類の溶出の変動と、イネへの移行が多い地域と時期を明らかにし、ならびにコメを介した重金属摂取量の推算値を提示する。
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研究実績の概要 |
台湾北部の関渡平野の水田地帯では、重金属類の高い場所が点在している。特に土壌中の ヒ素濃度が高いことは、コメによるヒ素の吸収と蓄積が懸念される。ヒトへの健康リスクの低減には、コメへのヒ素や重金属の濃度を把握し、土壌からコメへの移行を抑制するための抜本的な対策が必要とされている。この点において、水田のヒ素・カドミウム汚染の挙動評価や対策技術を確立している日本の貢献度は高く、国際共同研究を実施する意義も大きい。台湾の現地観測を継続することによって当該水田地帯の実態を把握し、ヒ素を中心とする重金属類の溶出に関与する汚染発生の機構を解明することを研究の目的としている。
今年度は、5月と7月に代表者と分担者3名が訪台し、研究対象地域の水田地帯での調査を実施した。現地の状況調査、土壌とイネの採取を実施した。土壌は水田のイネの根圏とそれ以外の箇所から採取した。調査地域の2km圏内の地点において、ヒ素の濃度に10倍程度の違いがみられ、水溶性のヒ素濃度も異なることが確認された。重金属類の逐次抽出試験も実施し、結果を随時まとめていく予定である。また、台北市内のスーパーマーケットを訪れて、市販されているコメを購入した。これは、重金属類曝露調査の予備調査として位置づけられ、台北市内で収集した市販米32試料について微量元素分析を行い、米食を介した一日摂取量を推定することも試みた。台湾北部の精白米中無機ヒ素濃度は、我が国の精米や玄米中の無機ヒ素濃度と同程度であることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度と次年度にコロナウイルス感染症の拡大のため渡航ができなかったため、全体的に進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
イネに含まれる重金属類の分析を進めていく。並行して土壌の重金属類の定量や、市販米の重金属類の分析も進めていく。
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