研究課題/領域番号 |
21KK0133
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分45:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
土岐田 昌和 東邦大学, 理学部, 准教授 (80422921)
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研究分担者 |
足立 礼孝 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (10631533)
浅原 正和 愛知学院大学, 教養部, 准教授 (20709399)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
19,110千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 4,410千円)
2025年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | コウモリ / 適応放散 / 顔面形態 / 比較 / 胚発生 |
研究開始時の研究の概要 |
コウモリ類(翼手目)は1000 を超える現生種から構成される哺乳類の一大グループであり、地球上の様々な環境で暮らしている。なかでも適応放散の好例として知られる中南米産のヘラコウモリ科のコウモリでは、食性が昆虫食、血液食、果実食、花蜜食、カエル食、哺乳類食など多岐にわたっており、それぞれの食性に合わせて顔面形態が著しく多様化している。本研究は、中堅・若手からなる国際研究チームを立ち上げることで、顔面形態が著しく異なるヘラコウモリ科の複数の種を比較解析し、我々ヒトと同じ哺乳類であるコウモリ類における顔面形態多様化の背景にある分子・細胞学的基盤を解明することを目指すものである。
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研究実績の概要 |
2021年度に引き続き、2022年度も新型コロナウイルス蔓延の影響で海外での研究活動を行うことが困難であったため、研究試料となる外国産コウモリの胚を入手することができなかった。現時点では新型コロナウイルス感染症は収束の兆しを見せており、2023年度は海外での野外調査を実施できる可能性が見えてきた。そこで、2022年度後半には外国産コウモリの胚の収集に向けた調整業務に着手した。また、次年度に実施する予定である外国産コウモリの顔面形成の調査に先駆けて、当研究室が保有している国内産コウモリの胚を利用して、顔面内部における組織形態の形成様式についての解析を実施した。本解析では鼻から超音波を発射する系統のコウモリが鼻先端部にもつ鼻葉と呼ばれる上皮性の付属器に着目し、鼻葉の獲得に伴う顔面内部組織の形態的変化と遺伝子発現パターンを調査した。鼻葉をもつキクガシラコウモリと鼻葉をもたないユビナガコウモリおよびエジプトルーセットオオコウモリの胚標本の頭部について、抗ミオシン重鎖抗体を用いて免疫染色を行うことで、顔面内部に分布する表情筋を検出した。さらに、画像解析ソフトAmira 5.0を用いて顔面内部組織の三次元再構築モデルを作成し、三次元モデルの形態を上記のコウモリ3種間で比較した。また、キクガシラコウモリの鼻葉形成期の組織におけるトランスクリプトームをRNA-seqによって解析し、鼻葉形成に関与する可能性が高い遺伝子のリストを作成した。本調査の成果をまとめ、2022年8月と9月にそれぞれ開催された日本進化学会第24回大会と日本動物学会第93回大会にて口頭発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度は依然として新型コロナウイルスの世界的流行が続いていたこともあり、所属研究機関の方針もあり、海外の共同研究先を訪問することが困難であったため、調査に遅れが生じている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度はこれまでに採集していた国内産コウモリの胚標本を用いて解析を行ったが、本来予定していた実験・解析を行うには、外国産コウモリの胚標本が必要である。2023年5月には新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけが5類へと移行し、感染も収束しつつある。今後は国外での野外調査の実施に向けて、国外共同研究者と調整を進めていく予定である。解析対象であるコウモリ種の胚標本の収集が本研究の成否を握っているため、新型コロナウイルスを巡る国内外の情勢を引き続き注視しながら、2023年度以降の研究を進めていきたい。
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