研究課題/領域番号 |
21KK0145
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
橘 雅弥 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 准教授 (10722952)
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研究分担者 |
土屋 賢治 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任教授 (20362189)
水野 賀史 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 准教授 (50756814)
田口 佳代子 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 特任助教 (50836921)
坂本 由唯 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (60770386)
廣澤 徹 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 准教授 (80645127)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)
2024年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 神経発達症 / レジストリ / アジア / 国際比較 / 早期診断 |
研究開始時の研究の概要 |
神経発達症(NDDs)に対する効果的な治療的介入にはより早期の診断が不可欠であるが,アジア諸国での早期診断は実現していない。また、NDDsの表現型や発現時期,予後が欧米のそれと同じである保証も得られていない。本研究では日本6センターとマレーシア,フィリピン,タイ,インドネシアの4センターのNDDs患者データのレジストリを構築して,①NDDsの表現型とその発現時期②NDDsの表現型と発現時期を決める背景因子,③NDDsの重症度と予後の3点に焦点づけてNDDsの早期診断の手法を最適化し,病態理解に新しい視点を与え,若手研究者を育てる学際的研究である。
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研究実績の概要 |
2022年度は、海外渡航規制緩和を受け、日本の研究者がそれぞれ東南アジア諸国に赴き、現地でのデータ収集の実情についての確認と改善策の検討を行った。マレーシア・マラヤ大学医学部には、8月に研究代表者と研究分担者2名の計3名が、タイ・マヒドン大学医学部には、9月に研究代表者が、3月に研究代表者と研究分担者2名の3名が、フィリピン・国立フィリピン小児医療センターには11月に研究代表者が、インドネシア・インドネシア大学医学部には9月に研究代表者と研究分担者1名が、それぞれ訪問し、現地での神経発達症診療の現場と現地のカルテシステムを確認して、レジストリへの患者情報登録の改善点を議論、確認した。それぞれの訪問では、現地のパートナーである研究者だけでなく、小児科長、医学部長らとも面談の機会を得、研究への協力と連携について同意を得た。また、レジストリの登録項目である睡眠質問票についての東南アジアの各国の言語への翻訳と標準化を進め、マレーシアでの成果の論文(Jayanath et al., 2022)を発表した。また、日本小児神経学会学術集会において、東南アジア4か国、米国、日本の6か国の登壇者(web参加)による国際シンポジウムを企画・開催した。さらに、2023年2月には大阪にてフィリピン及びマレーシアの共同研究者の現地参加およびタイ・インドネシアのweb参加による国際シンポジウムを主催し、レジストリをベースとした共同研究についてのディスカッションを行った。2022年度末現在、国内より約2600症例、東南アジアより計約400症例の登録があり、登録数は3000件をこえた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
レジストリ登録数は予定を上回るペースで進んでいる。また、各国の登録データのすり合わせや、データ登録の円滑化の進捗状況についても、十分に情報を共有し、予定通りに進んでいる。登録するデータのうち、睡眠に関するデータ収集に必要な睡眠質問票の各国での標準化作業についても、国による進捗状況の違いはあるものの、順調に進行していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
今後も、登録症例数を増やしていくとともに、海外の共同研究機関とレジストリを活用した解析について、役割分担を行って解析を進める。収集したデータのデータクリーニングを行い、具体的な解析についての議論を深める。これらの作業に当たっては、2022年度同様、日本から研究者が現地を訪問して、現地の研究者、統計専門家らとチームを作って作業を進める。また、欧米のデータとの比較検討を可能にするため、アメリカ、ヨーロッパの神経発達症のレジストリ・データベースとの情報の共有を進める。
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