研究課題/領域番号 |
21KK0168
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白井 こころ 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授(常勤) (80530211)
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研究分担者 |
磯 博康 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, グローバルヘルス政策研究センター長 (50223053)
大平 哲也 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50448031)
斎藤 民 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 老年学・社会科学研究センター, 部長 (80323608)
辻 大士 筑波大学, 体育系, 助教 (90741976)
劉 克洋 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (70900447)
坂庭 嶺人 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (20915649)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2026年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 健康長寿 / Well-being / 健康の社会的決定要因 / 認知機能 / 認知症予防 / 幸福感 / 認知症 / 高齢期の健康 / 健康な老い(Healthy Aging) / レジリエンス / ポジティブ心理要因 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、高齢期における認知症予防をはじめとした健康長寿の実現と幸福な老いに資する健康資源を検討することである。そのために、以下3点の検討を研究期間中に実施する。①認知症を含む老化関連疾患の発症・有病・死亡に関連する改変可能な要因(modifiable risk factors)を検討し、一部要因については、国際比較研究を実施する。②幸福感(主観的Well-being)の決定要因に関する探索的検討を実施する。③認知症発症、認知機能低下のメカニズム検証の一つとして、生物的メカニズムの解明と併せて、ポジティブ心理要因の影響と関連する社会関係(人と人とのつながり)・社会環境について検討する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、認知症予防を含む、高齢期の健康長寿の達成と、幸福な老いに関連する要因を検討し、健康寿命延伸と認知症予防など、幸福な老いに資する、社会心理的健康資源について明らかにすることである。そのために、改変可能な認知症発症関連要因(modifiable risk factors)と、主観的幸福感等を含むWell-beingの決定要因について、大規模コホートデータを活用した検討を行っている。今年度は、SONIC研究、JAGES研究、JPHC研究、JACC研究、ELSA研究、CHARLS研究のデータを用いて、認知症ならびに高齢期における生活習慣病の発症・有病に関連する要因の検討を行った。また、認知症の発症予防や認知機能の維持・増進に関連する、メカニズムの一端の検証を目指しており、そのための認知機能に関するデータ収集を日本国内において行った。 今年度の活動として、認知機能の測定・評価について福島県と大阪府の対象地域において、調査を行い、認知機能測定の方法と尺度の妥当性検討を実施した。また、大規模コホート研究を用いた検討として、高齢期の認知症発症・要介護認定発生・生活習慣病発症に関連する社会的決定要因の検討を進めた。結果として、1)社会階層、教育歴等の社会経済的背景、2)地域における社会参加、組織参加、趣味活動、余暇活動への参加など、社会関係の強度や頻度、3)食品摂取や労働時の身体活動、運動習慣等の生活習慣、4)笑いの頻度、笑う相手や笑いの場面、生きがい感の有無と楽観性志向などの心理的要因が、認知症の発症、要介護認定の発生と関連することを報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の進捗として、国内におけるデータ収集と、国内外の高齢者コホートデータを用いて、認知症の発症、要介護認定等、幸福な老いの実現に関連する健康状態と、社会・心理・身体的な要因との関連性の検討を進めた。国際的な感染症拡大の影響を受けて、日本から海外への実渡航にはまだ制限があり、データのアクセス等について課題はあったが、データ分析手法や情報共有の方法について、工夫することで、予定通りの研究結果を得ることが出来た。加えて、日本国内におけるデータ収集を進めることで、今後の国際共同研究の基盤づくりを進めることが出来た。概ね順調に研究計画を進展することができたため、次年度以降の研究を更に発展させる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、認知症発症、要介護認定、フレイル発生、高齢期の生活習慣病の発症等について、日本における特徴的な要因と、海外における普遍的な要因について、検討し今後の幸福な老いの実現に資するエビデンスの構築を行う予定である。 本研究の成果として、Livingstonらが、Lancet Comissionの認知症委員会にて報告している、9要因(2017,Livingston et al)、12要因(2020,Livingston et al)の改変可能な要因に加えて、社会的・心理的要因が認知症の発症や健康長寿の指標に関連することを明らかにした。また、高齢期の心身の健康指標の一つとして、うつ傾向や幸福度などpsychological well-beingをアウトカムにした検討も行い、関連要因の報告をした。次年度には、本研究の認知症予防に関連する成果をLancet Comission認知症委員会に情報提供し、報告を行う予定である。Well-being指標についても、国際的な比較検討を行うためのデータ収集を行い、次年度以降の分析に備えている状況である。今後更に日本国内におけるエビデンスの構築と併せて、国際共同研究を進める予定である。
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