研究課題/領域番号 |
21KK0191
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
恒川 篤史 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (60227452)
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研究分担者 |
FENTA AYELE・ALMAW 鳥取大学, 国際乾燥地研究教育機構, 特命准教授 (00836984)
Gebresilasie Zerihun・Nigussie 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 特命助教 (30876214)
Ma Shaoxiu 鳥取大学, 国際乾燥地研究教育機構, 特命准教授 (90879412)
ALEMU Dagnenet・Sultan 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 准教授 (90913939)
坪 充 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (30432602)
Haregeweyn N 鳥取大学, 国際乾燥地研究教育機構, 特命教授 (30754692)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
19,110千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 4,410千円)
2025年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | ナイル川上流域 / 土壌侵食 / 気候変動 / 土砂堆積 / タナ湖 / 土地利用・土地被覆 / 浮遊土砂濃度推定 / SWATモデル / ナイル川 / 土壌浸食 / 貯水池 |
研究開始時の研究の概要 |
国際河川であるナイル川の上流域では、土壌侵食のオフサイト効果により、貯水池の土砂堆積が引き起こされ、貯水能力や耐用年数の低下が懸念されている。本研究は、将来の土地利用・気候シナリオ下において土砂生産源となりうる地域を特定することを目的とし、(1)河川および貯水池の浮遊土砂濃度推定アルゴリズムの開発、(2)流域規模の土壌侵食モデルシミュレーションの精度検証、および(3)将来シナリオにおける貯水池の土砂堆積リスク評価に取り組む。本研究の手法では、フィールド観測、リモートセンシング観測およびモデリング技術を統合し、将来の土地利用・気候条件下における青ナイル川上流域の二大貯水池への土砂流送を予測する。
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研究実績の概要 |
本研究は、ナイル川水系の上流域における将来の土壌侵食対策のための持続可能な土地管理を目指し、将来の土地利用・気候条件下における土砂生産源となりうる地域を特定することを目的とする。具体的には、青ナイル川上流域における河川および貯水池の浮遊土砂濃度推定アルゴリズムの開発(研究1)、流域規模の土壌侵食モデルシミュレーションの精度検証(研究2)、および将来シナリオにおける貯水池の土砂堆積リスク評価(研究3)に取り組む。 令和4年度は、以下の研究を実施した。①タナ湖の水深調査:2023年1月27日から2月10日にかけて実施し、14,300点の水深を収集した。②フローレベルモニタリングセンサーの設置:タナ湖の主要支流(Gigle Abay、Gumara、Ribb、Megech川)等に6台のTD-Diverと2台のバロダイバーを設置した。③スタッフゲージの設置:タナ湖の主要な支流にスタッフゲージを設置した。さらに、リブ川の上流部(ハムセ・ウォンゼ、アッパー・リブ、メロ)および流域の2つの流出口に5つのスタッフゲージを設置した。④調査用河川断面図:リブ川の3つの支流の断面調査と縦断調査をトータルステーションを用いて行った。⑤フィールドでの水のサンプリングと分析:TDダイバーが設置された6地点とスタッフゲージが設置された3地点でフィールド採水を実施し、合計4,000サンプル以上の水試料が採取された。堆積物データを1日3回採取した。総懸濁物質(TSS)の堆積物分析は、Abay Basin Authorityの土壌研究所で実施された。 今後の研究活動としては①採取した水試料のTSSと水質の分析、②タナ湖の水深調査データの分析、③ステージ-流出曲線および土砂-流出曲線の作成、④タナ湖とその支流からの水試料採取、⑤リブ貯水池の水深調査、⑥タナ湖主要支流における川流量の継続モニタリングを実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
一時期、治安の悪化などの理由で、現地に渡航できない時期もあったが、その後、本研究の研究サイトには渡航できる状態になり、予定していた研究活動を実施できる状況となっている。
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今後の研究の推進方策 |
これまで研究代表者らが構築してきたエチオピア側研究者との研究ネットワークを生かし、とくにバハルダール大学・青ナイル川研究所のDagnachew Aklog博士らと共同研究の体制を構築し、定常的な観測については、同研究所へ委託する形で継続的に実施する。
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