研究課題/領域番号 |
21KK0220
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 東京大学 (2022) 東北大学 (2021) |
研究代表者 |
佐々木 加奈子 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特別研究員 (80782044)
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研究期間 (年度) |
2022 – 2024
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
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キーワード | がん患者 / サバイバーシップ / art as medicine / アートセラピー / creativity / 免疫力 / コラージュ / 英国 / アートの力 / 自己表現 / セルフトランセンデンス / サバイバーシップケア |
研究開始時の研究の概要 |
海外のがんセンターなどでは、 すでにアートセラピーは欠かせない補完的代替医療の一つとなっている。しかし、表現することが身体機能にどのように影響しているのかはエビデンスに乏しい。 本国際共同研究では、国を挙げてArt as medicine の概念をがん患者のQOL向上に取り入れ ている英国と、日常生活の見直しからがん患者の劇的な寛解を科学的に解明しようとする米国の研究者たちと終末期がん患者を対象にアートワークショップを実践し、自己表現によるセルフトランセンデンス促進や免疫力向上が貢献可能であるかについての解明を行う。これらの知見をもとに、オンラインでも展開可能なプラットフォームを構築する。
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研究実績の概要 |
海外での実践にむけて、国内でオンラインと対面の環境で、自 己表現を促すアートワークショップを実施を開始した。具体的なワークショップ内容は以下になる。 1.「日々のコラージュ」:身の回りのものを撮り、コラージュで絵ハガキをつくる.2.「私を語る」:セルフポートレートを制作する3. 「Life is Dramatic」:質問票に回答し,内容をもとにセッティングを整え,女優になった気分で撮影する。これらの実践を元に、打ち合わせで2023年に事前訪問予定。 所属先の米国University of Miamiでは、キャンサーセンターにて終末期がん患者を対象に以上のワークショップを行い、Dr.Dhabharとcreativity表出と免疫評価についてのパイロット研究設計を行った(認知的、疫学的、身体的計測)。加えて、院内の倫理審査の書類準備を進めている。さらに, 寛解者の語りを収集したR adical Remissionプロジェクトの登録メンバーへの聞き取り調査のネットワークを構築した。英国での調査準備のために、Goldsmith University of LondonのDr. Bhattacharyaと、University Collage London病院のがん患者と上記のワークショップを行う際の研究計画について議論を始めた(自己表現がエンパワメント獲得に貢献で きるかについて認知機能の検証を模索している。さらに、研究協力者であるアートインレジデンスコーディネーターとワークショップの打ち合わせを開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍によって、患者を対象とする実践が滞っているため。院内用の倫理審査の準備とそのやりとりに数ヶ月はかかっている(米国、英国)。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き国内での実践を遂行し、課題を見極めながら、海外での研究実践の準備を進める(集客や倫理審査の準備)。夏以降下見に渡米を予定している。現時点での課題は、倫理審査を通すのに、二重三重と審査を通す必要があり、その対策に悩まされている。Dr.Dhabharと打ち合わせを重ねながら準備を進めたい。英国の調査では、Dr. Bhattacharya、研究協力者と引き続き、ワークショップの内容の打ち合わせと対象者の集客について打ち合わせを行う。
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