研究課題/領域番号 |
21KK0223
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
大野 光明 滋賀県立大学, 人間文化学部, 准教授 (80718346)
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研究期間 (年度) |
2022 – 2025
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
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キーワード | トランスパシフィック / ベトナム反戦運動 / ブラックパワー / 沖縄 / フェミニズム / 基地 / 兵役拒否 / サンフランシスコ湾岸地域 / エスニック・マイノリティ / 軍隊 / 反戦運動 / サンフランシスコ / ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、1960年代末から70年代前半の沖縄における米軍兵士によるベトナム反戦運動とサンフランシスコ湾岸地域の諸運動とのつながりを検証し、「トランスナショナルな運動空間」という分析枠組みから考察することである。具体的には、アメリカ合衆国内のエスニック・マイノリティ運動などの社会運動が沖縄の米兵にどのような思想的、運動論的な影響を与えていたのか、いかなる運動資源(メディア、人、資金)が沖縄における運動へ提供され、活用されたのかについて調査を行う。研究方法は、米国内外のアーカイブズにおける資史料の調査、運動当事者への聞き取り調査、フィールドワークを中心とした社会運動研究である。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、1960年代末から70年代前半の沖縄における米軍兵士によるベトナム反戦運動とサンフランシスコ湾岸地域の諸運動とのつながりを検証し、「トランスナショナルな運動空間」という分析枠組みから考察することである。具体的には、アメリカ合衆国内のエスニック・マイノリティ運動などの社会運動が沖縄の米兵にどのような思想的、運動論的な影響を与えていたのか、いかなる運動資源(メディア、人、資金)が沖縄における運動へ提供され、活用されたのかについて調査を行うものだ。 2023年3月末から9月20日まで米国内での調査を実施した。具体的には、サンフランシスコ州立大学やカリフォルニア大学バークレー校などのアーカイブズでの資料調査、退役軍人やその運動を支援した運動体「パシフィック・カウンセリング・サービス」の元活動家へのインタビュー調査、カリフォルニア州オークランドなどでのフィールドワークを行った。特に、サンフランシスコ湾岸地域の運動メディア(機関紙や冊子、ニューズリールなど)がどのようにして沖縄や日本へと渡り、それらがどのように読まれ、使われたのかを分析した。 その結果、当時のブラックパワー運動の思想的影響が沖縄に駐留する米軍基地の黒人兵に大きな影響を与えていたことや、彼らを支援していたアメリカ人反戦活動家が当時の兵役拒否運動、ブラックパワー運動、女性解放運動の知見を沖縄へと持ち込んでいたことが明らかとなった。 諸事情により当初予定していた渡航期間を短縮したため、実施できなかった調査については、2024年度以降に行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
家庭の事情により渡航期間を短縮したため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度以降もアメリカ国内での調査の機会をつくる。特に調査が十分にはできていない、元兵士へのインタビュー調査を進める。
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