研究課題/領域番号 |
21KK0224
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
小宮 友根 東北学院大学, 地域総合学部, 准教授 (40714001)
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研究期間 (年度) |
2022 – 2024
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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キーワード | Conversation Analysis / Ethnomethodology / 裁判員裁判 / 会話分析 / エスノメソドロジー / bodily reenactment / 評議 / 再現実践 / 成員カテゴリー化 |
研究開始時の研究の概要 |
本国際共同研究は、会話分析において「再現」実践と呼ばれる現象の構成に、「成員カテゴリー化」実践と呼ばれる別種の現象がどのように関わっているのかをあきらかにする、会話における一般的現象についての基礎研究である。再現実践の遂行には「成員カテゴリー化」という社会的属性の自己/他者帰属実践が大きく関わっているが、この点を十分に検討できるだけの基礎研究が会話分析の中ではいまだ蓄積されていない。本研究は、日米の会話をデータとしながらその不在を埋めようとするものであり、「再現」実践に関心を持つ多くの会話分析研究にとってその基盤を提供することができる。
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研究実績の概要 |
当初の予定どおり、2022年9月頭から2023年8月末まで米国カリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)に滞在し、同校社会学部教授であるケビン・ホワイトヘッド博士の協力のもと、研究に取り組んだ。滞在中はホワイトヘッド博士と定期的にミーティングをおこないデータの分析と論文構想のブラッシュアップをおこなった他、ホワイトヘッド博士の授業、また同じくUCSB社会学部に所属する世界的に著名な会話分析研究者であるジェフリー・レイモンド博士の授業にも参加することができ、会話分析の知識と技術の研鑽をおこなった。 滞在中、主要な論文構想については、ふたつの国際学会で報告をおこなうことができた。ひとつは、知覚経験の再現実践に関する研究であり、2023年7月にオーストラリアのブリスベンで開催された国際会話分析学会において、"Re-enactment of Perception: Seeing what others would have seen"と題した研究報告をおこなった。この報告では、裁判員が被告人や被害者の知覚について推論するために、身体モデルを用いた知覚の再現にどう取り組むかを会話分析の観点から検討した。 もうひとつは他者身体の再現実践に関する研究であり、2023年8月に米国のフィラデルフィアで開催されたアメリカ社会学会において、"Bodily (Re)enactment Practices in Judicial Deliberation"と題した研究報告をおこなった。この報告では、裁判員が事件当時の状況を再現する様子の分析から、自己の身体を他者の身体のモデルとして用いる実践についてそのバリエーションを会話分析の観点から検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍がまだ完全に収束していたわけではない状況の中、おおむね予定どおりの米国滞在をおこない、受け入れていただいたホワイトヘッド博士やレイモンド博士との交流をおこなうことができた。滞在中におこなった分析についても国際学会での報告をおこない、論文化に向けた準備を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
現在は米国滞在中におこなった国際学会報告について論文の形にまとめ、Research on Language and Social Interaction、Discourse Studies、Journal of Pragmaticsなどの国際誌に投稿するための作業をおこなっている。いくつか追加の分析などが必要になっている部分については研究会や学会での報告のほか、ホワイトヘッド博士らとのオンラインミーティングの必要性も検討しながら作業を進める。
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