研究課題/領域番号 |
21KK0238
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
菊池 良和 九州大学, 大学病院, 助教 (70467926)
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研究期間 (年度) |
2022 – 2024
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | stuttering / social anxiety disorder / 吃音 / 社交不安 / 社交不安症 / 成人 / 国際共同研究 |
研究開始時の研究の概要 |
吃音症は流暢に話せないことのある言語障害である。幼児期に発症し、成人になっても人口の1%に吃音が残存する。「軽度の吃音」であっても悩みが深刻な場合があり、悩みが過小評価される問題点が、教育・医療福祉現場で存在している。その悩みの可視化するために、基課題では「吃音のある中高生に併発する社交不安症」の実態調査を行っている。その基課題を格段に発展させるために、アメリカの精神科医師と成人吃音者に併発する社交不安症の国際共同研究を始める。社交不安症の観点を取り入れることで、吃音症のある人の悩みを可視化でき、教育・医療福祉現場にすぐに臨床応用できる波及効果も期待できる研究である。
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研究実績の概要 |
吃音症(どもり症)は、流暢に話せない言語障害であり、幼児期に発症し、成人になっても1%の人口に吃音が残存しています。軽度の吃音であっても、悩みが深刻な場合があり、吃音のある人の悩みが過小評価される問題点が、教育・医療・福祉現場で存在しています。その悩みの可視化のため、本研究では成人の社交不安症に注目した研究を行っています。研究方法としては、日本の成人吃音者50名にLSAS、OASES-Aの質問紙を記入してもらうことで、社交不安症の重症度を評価する方法を取っています。LSASは24項目の状況について、「恐怖感/不安感」と「回避」の程度を0~3の4段階で評価、点数化し、総得点により社交不安症の重症度を評価することができます。144点満点のうち50点以上のLSASが、中等度の社交不安症と判断されます。OASES-Aは、成人吃音者が抱える困難に対して、100項目を5件法で回答する質問紙で、4つのセクションで数値化できます。「全般的な情報」「吃音へのあなたの反応」「日常の状況でのコミュニケーション」「生活の質」です。日本では、LSAS、OASES-Aの日本語版があり、妥当性と信頼性が検証されています。本研究の目標としている日本の成人吃音者の50名のデータを取得でき、今後、解析予定である。また、アメリカの精神科医師とこれらの結果について解析・討論し、成人吃音者への適切な支援法を開発する国際共同研究を行う予定である。 渡米に関して、共同研究者の所属が異動されたために、当初の予定だった昨年の10月にはビザの取得が間に合わず延期となりました、渡航先とビザの取得に関する調整が完了し、2023年6月からアメリカのカリフォルニア州のCenExel-CITにて共同研究を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
日本でのデータ取得が終了し、渡米は延期されたが、無事ビザの取得見込みが立っている。
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今後の研究の推進方策 |
渡米し、アメリカの共同研究者と議論、考察を行い、論文化行う。
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