研究課題/領域番号 |
21KK0241
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
立田 瑞穂 龍谷大学, 社会学部, 講師 (50826154)
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研究期間 (年度) |
2022 – 2024
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
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キーワード | Intellectual disability / Life course / Quality of life / Denmark / intellectual disability / life course / qualitiy of life |
研究開始時の研究の概要 |
本国際共同研究では、デンマークに暮らす知的障害者とその親、支援者らを対象とし、知的障害者のライフコースとQuality of life(QOL)の特徴を明らかにする。特に成人期への移行段階にある若者にも焦点を当て、個別のインタビューや学校や就労の場等での参与観察を行う。海外の共同研究者らと共に、QOLや自立、支援との関連について、制度的、文化的特徴も踏まえて検討を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は、知的障害者のライフコースとQuality of Life(QOL)について、デンマークの研究者と共同で、QOLの特徴と支援の課題を探る国際共同研究である。2023年度は、デンマークの知的障害者(以下、本人)32名とその親20名にインタビューを行った。親へのインタビューが困難な場合は、本人をよく理解するスタッフにインタビューを行う場合もあった。また、首都圏だけでなく、複数の自治体及び周辺地域で調査を行い、地域ごとの支援資源や特徴の影響についても把握することを目指した。実際には、自治体のソーシャルワーカーへのヒアリングは1か所のみの協力にとどまったが、支援組織のリーダーやスタッフらからも情報を得ることで、地域の支援構造を補完的に理解、整理した。 次に、成人への移行期に焦点を当て、義務教育後の学びの場に所属する知的障害のある若者のライフコースとQOLについて検討した。18名の本人、17名の親を対象としたインタビュー、可能な場合には参与観察、見学を行い、移行期の支援の実際と若者の経験についての情報を収集した。分析の途中報告は、コペンハーゲン大学をはじめとするデンマークの研究者らとの議論や、アイルランドのトリニティカレッジでのプレゼンテーションや議論を通じて行い、研究成果の質を高めることに努めた。なお、研究成果の一部は、2024年8月のIASSIDD国際学会での口頭発表、国際誌への論文投稿、国内外の学会発表を通じて行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、デンマークで知的障害のある本人、親を中心に、詳細なインタビューを通じてデータを収集することができた。協力者の募集・調整に予想以上の時間を要したため、データ収集が遅れ、分析・執筆作業は結果として遅れたが、デンマークの研究者らとネットワークを構築し、共同作業を進める体制を築くことができた。全体として、おおむね順調であるとした。
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今後の研究の推進方策 |
分析の途中経過について、デンマークでの調査協力先機関・協力者及び共同研究者へのプレゼン、ディスカッションを行い、国際誌への論文投稿、国際学会での発表に向けて分析の精度を上げる。また、インタビュー調査のフォローアップに加え、自治体の支援資源やサービス提供の動向など、十分に情報収集できなかった点については追加の調査を行う予定である。
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