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脂質・炭酸カルシウムナノ粒子の吸入用粉末製剤化および経肺投与型ワクチンの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21KK0279
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))

配分区分基金
審査区分 小区分90120:生体材料学関連
研究機関長崎大学

研究代表者

麓 伸太郎  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 准教授 (70380988)

研究期間 (年度) 2022 – 2024
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
キーワード遺伝子・核酸工学材料 / 粉末製剤 / 経肺ワクチン
研究開始時の研究の概要

本研究では、新興感染症に対応し得るワクチンプラットフォームとして、粉末化脂質・炭酸カルシウムナノ粒子の開発を目指す。当該ナノ粒子は、細胞内に取り込まれた後、内包するタンパク質・核酸・遺伝子を細胞質へ放出するようにデザインされており、効率的な細胞性免疫の惹起が期待される。当該ナノ粒子を粉末化することで、吸入可能な経肺投与型ワクチンとなることが期待される。本研究では、噴霧乾燥および経肺投与型ワクチンの実績を有する海外研究者と共同研究を行う。本研究の完成は、当該ナノ粒子の安定性向上による保存性および運搬性の改善のみならず、肺における感染症やがんに対するワクチン開発に資することができる。

研究実績の概要

新型コロナウイルスのような新興感染症のパンデミックに対応するためには、迅速なワクチン開発が求められる。呼吸器である肺は常に外環境に曝されており、感染症防御対策として経肺投与型ワクチンは高い有効性が期待される。本研究では、新興感染症に対応し得るワクチンプラットフォームとして、粉末化脂質・炭酸カルシウムナノ粒子の開発を目指す。当該ナノ粒子は、細胞内に取り込まれた後、内包するタンパク質・核酸・遺伝子を細胞質へ放出するようにデザインされており、効率的な細胞性免疫の惹起が期待される。当該ナノ粒子を粉末化することで、吸入可能な経肺投与型ワクチンとなることが期待される。本研究では、噴霧乾燥および経肺投与型ワクチンの実績を有する海外研究者(ニューメキシコ大学Dr. Muttil)と国際共同研究を行う。
これまでに、カチオン性脂質を用いてモデル抗原オボアルブミンを封入した脂質・炭酸カルシウムナノ粒子を調製することができていた。本年度は、カチオン性脂質を用いず、アニオン性脂質であるDPPS、中性であるDPPCおよびコレステロール、安定化のためのPEG脂質を用いた場合でも同様にオボアルブミン封入脂質・炭酸カルシウムナノ粒子を調製することができることを見出した。さらに、この脂質・炭酸カルシウムナノ粒子を噴霧乾燥し、粉末化できた。添加剤として、マンニトールおよびロイシンについて検討し、マンニトールでは粉末化によるナノ粒子の粒子径増大が認められたが、ロイシンでは粒子径増大が顕著に抑制された。ロイシンの溶解速度が遅いことから、マンニトールとロイシンを組み合わせることで、粒子径変化と溶解速度のバランスを取ることができることも明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

カチオン性脂質を使わない組成においても脂質・炭酸カルシウムナノ粒子を調製可能であることを見出し、噴霧乾燥法によるナノ粒子の粉末化にも成功しているため。

今後の研究の推進方策

噴霧凍結乾燥法についても検討し、脂質・炭酸カルシウムナノ粒子の粉末化に適した乾燥法を見出す予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 電荷制御に基づくγ-ポリグルタミン酸/ポリエチレンイミン/プラスミドDNA三元複合体のin vivo遺伝子導入効率の向上2023

    • 著者名/発表者名
      中嶌 萌衣、麓 伸太郎、黑﨑 友亮、宮元 敬天、佐々木 均、西田 孝洋
    • 学会等名
      日本薬剤学会第38年会、名古屋
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 塩化メチレンを用いないエダラボン封入PLGAマイクロスフェア調製法の確立2023

    • 著者名/発表者名
      都田 彩加、麓 伸太郎、前村 唯奈、中嶌 萌衣、宮元 敬天、西田 孝洋
    • 学会等名
      日本薬剤学会第38年会、名古屋
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] プラスミドDNA/ポリエチレンイミン/γ-ポリグルタミン酸三元複合体形成時において電荷制御が果たす役割の解析2023

    • 著者名/発表者名
      中嶌 萌衣、麓 伸太郎、黒崎 友亮、宮元 敬天、佐々木 均、西田 孝洋
    • 学会等名
      第40回日本薬学会九州山口支部大会、福岡
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] エクソソーム模倣脂質ナノ粒子への炭酸カルシウム搭載による遺伝子導入効率向上2022

    • 著者名/発表者名
      藤井 勇多、麓 伸太郎、岡見 和哉、加藤  陸、宮元 敬天、西田 孝洋
    • 学会等名
      日本薬剤学会第37年会、京都(オンライン)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] マイクロ流体と実験計画法を活用した小さな粒子径の遺伝子搭載脂質・炭酸カルシウムナノ粒子の開発2022

    • 著者名/発表者名
      藤井 勇多、麓 伸太郎、加藤 陸、岡見 和哉、宮元 敬天、西田 孝洋
    • 学会等名
      遺伝子・デリバリー研究会第21回シンポジウム・第20回夏期セミナー、東京
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考] 薬剤学分野(NUSP)HP

    • URL

      https://www.ph.nagasaki-u.ac.jp/lab/dds/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-02-08   更新日: 2024-12-25  

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