研究課題/領域番号 |
21KK0291
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
小西 弘晃 旭川医科大学, 医学部, 客員助教 (30777181)
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研究期間 (年度) |
2022 – 2024
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
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キーワード | プロバイオティクス / 小児がん / Heptelidic acid / 生理活性物質 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、プロバイオティクス由来の抗腫瘍分子を効果や安全性に優れた消化器癌治療薬へ応用するための新薬開発研究を推進してきた。共同研究者であるUC Davis 佐竹典子先生のグループは小児がん細胞やがん幹細胞を免疫不全マウスに移植したPDXモデルを使用することで試験薬の臨床的奏効率を即座に反映できる独自のシステムを築いてきた。本国際共同研究では、私のプロバイオティクス由来の生理活性物質を同定する技術と佐竹先生の持つ小児がんの前臨床モデルを合わせることで小児がんに治療効果を持つ菌由来分子を同定し、その作用メカニズムを解明することで新規小児がん治療薬開発を目指す。
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研究実績の概要 |
プロバイオティクスは適正量を摂取した際に宿主に有益な作用をもたらす微生物群の総称であり、特定のプロバイオティクスが消化器癌や乳癌など多様な癌腫に対して優れた抗腫瘍活性を発揮することが数多く報告されている。本研究においては私が麹菌の培養上清より同定したHeptelidic acidが小児がんに対して抗腫瘍効果を発揮するかを検討した。これまでにHeptelidic acidは小児B細胞性急性白血病細胞を用いたin vitroモデル、患者由来細胞を用いたex vivoモデル、及びin vivo Patient derived xenograft (PDX)モデルにおいて優れた抗腫瘍効果を発揮することを確認した。また、Heptelidic acidによる抗腫瘍効果は既存抗癌剤であるビンクリスチンと相乗的に作用することを明らかにした。PDXモデルにおいて、重篤な有害事象は確認されないにもかかわらず抗腫瘍効果が確認されたことから、Heptelidic acidは効果のみならず安全性に優れた治療薬候補であることを実証した。Heptelidic acidによる抗腫瘍作用は解糖系関連酵素の阻害によるATPの枯渇によりもたらされていることを明らかにした。このほかにもHeptelidic acidは小児T細胞性急性白血病細胞や神経膠芽腫、小児脳腫瘍をはじめとする多数の小児がん細胞に対して抗腫瘍効果を発揮しうることを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
私が同定したプロバイオティクス由来抗腫瘍分子がPDXモデルにおいて抗腫瘍効果を発揮することを確認できた。
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今後の研究の推進方策 |
Heptelidic acidが小児がんに対して抗腫瘍効果を発揮するメカニズムを多種類の小児がん細胞で検証する。また、プロバイオティクス由来の新規抗腫瘍分子の探索を続け、本モデルを用いて効果を検証していく。
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