研究課題/領域番号 |
22246045
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田中 徹 東北大学, 大学院・医工学研究科, 教授 (40417382)
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研究分担者 |
富田 浩史 東北大学, 国際高等研究教育機構, 准教授 (40302088)
福島 誉史 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 准教授 (10374969)
清山 浩司 長崎総合科学大学, 工学部, 講師 (60412722)
小柳 光正 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (60205531)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
35,360千円 (直接経費: 27,200千円、間接経費: 8,160千円)
2011年度: 15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
2010年度: 20,020千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 4,620千円)
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キーワード | 医用マイクロ・ナノシステム / 人工網膜 / 三次元集積回路 / 低消費電力 / ラプラシアンフィルタ / 埋め込み術式 / EEP / 生体適合性 / Cyclic Voltammetry / Charge Injection Capacity |
研究概要 |
(1)LSIチップ積層化技術及び眼球内に埋め込む各部品の一体化集積技術 導電性高分子であるPEDOT電極の作製技術、及び人工網膜チップのフレキシブルケーブル実装技術を確立した。チップの実装にはフレキシブルケーブル上のAu配線の拡散断線防止を工夫したCuSnマイクロバンプを用いて、300℃以下の低温接合を実現した。また、フォトダイオード受光用貫通孔を有する網膜下刺激フレキシブルケーブルの開発に成功し、網膜内に埋め込まれた人工網膜チップにおいて外界からの光を適切に受光することが可能となった。これらを組み合わせて、人工網膜チップ動作に悪影響を与えない一体化集積技術を確立し、網膜下刺激人工網膜モジュールの電気特性の取得にも成功した。 (2)眼球内で長期間安全に動作する超低消費電力人工網膜LSI回路技術 1300画素の感度切替型光電変換回路チップと近傍4画素ラプラシアン法を用いた視覚情報処理回路チップの設計、及びファウンドリによるチップ試作を行った。人の眼球における明暗感度を忠実に再現する回路を検討するとともに、使用環境に応じた感度手動切替型の高感度受光回路の設計を行った。試作チップを評価した結果、仕様を満たす感度曲線が得られることを確認した。また、4近傍ラプラシアンフィルタを用いた完全埋め込み型人工網膜のためのエッジ強調回路を設計した。画素回路面積は75μm角、画素数は約1300である。試作チップを評価した結果、視覚情報のエッジを強調する十分な性能を確認した。この回路を実装した人工網膜により失明患者に高いQOLを提供することが可能である。 (3)眼球内埋め込みモジュールの生物・臨床評価 今年度開発した網膜下刺激人工網膜モジュールを眼球内に埋め込む術式を確立した。透明ガイドを用いることで眼球に大きなダメージを与えることなく網膜下へのモジュール挿入を可能とした。網膜下へ埋め込むことで、従来使用していた金属タックを使用せずに人工網膜モジュールの固定が可能となった。また、網膜下に埋め込んだPEDOT刺激電極から網膜刺激を行い、EEPの取得にも成功した。
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