配分額 *注記 |
36,530千円 (直接経費: 28,100千円、間接経費: 8,430千円)
2011年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2010年度: 24,960千円 (直接経費: 19,200千円、間接経費: 5,760千円)
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研究概要 |
粘膜上皮に局在するT細胞サブセットの機能解明については,ウシの子宮粘膜組織にCD4^+,CD8^+およびWC1^+のT細胞が分布していることを確認した。また,子宮粘膜上皮細胞間に介在するT細胞(上皮細胞間リンパ球:IEL)も存在し,腸管上皮や乳腺上皮と同様に上皮細胞とリンパ球間における相互作用の存在が示唆された。受胎において胚は母体にとっての異物であり,この胚を着床させ妊娠を成立させるためには粘膜免疫機構の機能調節が重要であると考えられる。このときT細胞のサブセット比(CD4/CD8比)はT細胞の機能を反映する重要な指標となる。子宮粘膜におけるCD4/CD8比が子宮角の部位あるいは人工受精による精子の有無などによって変化する傾向がみられ,ウシの子宮において粘膜上皮細胞と免疫細胞との相互作用が妊孕性を調節する新たなイントラネット機構の存在が示唆された。 ウシのT細胞サブセットの出現割合と活性化状態の解明については,1ヶ月齢から20ヶ月齢以上の日本短角種牛(雌),8ヶ月齢から16ヶ月齢の日本短角種牛(去勢雄)について,白血球割合とT細胞サブセット構成について調査した。研究代表者死亡による研究中止によって,黒毛和種やホルスタイン種との品種間比較の解析や去勢の影響などは未実施となった. T細胞サブセットの活性化能に伴う機能変化の解明については,研究代表者死亡による研究中止によって未実施となった。 本年度中途の研究代表者死亡のため,規程により本課題の研究はすべて中止となった。
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