研究課題/領域番号 |
22300169
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
鈴木 秀和 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (70255454)
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研究分担者 |
斎藤 義正 (齋藤 義正) 慶應義塾大学, 薬学部, 准教授 (90360114)
赤池 敏宏 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (30101207)
金井 弥栄 国立がん研究センター, 研究所, 副所長 (00260315)
大西 保行 実験動物中央研究所, 研究員 (70201382)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2012年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2011年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2010年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | マイクロRNA / アパタイトナノキャリア / がん遺伝子 / 胃がん / 担がん動物 / 細胞内導入 / 胃癌 / シスプラチン / 5-FU / NOGマウス / 癌幹細胞 / 食道腺癌 / 癌遺伝子 / 担癌動物 |
研究概要 |
マイクロRNA (以下、miRNA)は、腫瘍促進あるいは抑制遺伝子に作用して、腫瘍発生や進展を制御するため、その発現プロファイルとその修飾は、癌診への応用が期待できる。さて、実際に応用するには、細胞質への移行性が重要で、本研究ではキャリアとして炭酸アパタイトナノ粒子を用いた。1) miR-29c発現は胃がんの進展に伴い低下し、その標的、Mcl-1発現は上昇した。pre-miR-29c導入でもMcl-1の発現は低下した。2)API2-MALT1陽性除菌抵抗性胃MALTリンパ腫でmiR-142とmiR-155の過剰発現がTP53INP1発現の抑制を介しMALTリンパ腫発生の一因となることが示唆された。3) miRNAプロモーターアレイを用いたChIP on chip法により、エピジェネティック修飾をもつ22のmiRNAsを同定し、この中のがん抑制miRNA、miR-9発現は胃がん部で有意に低下した。4)miR-375導入により、胃がん細胞MKN74のシスプラチン(CDDP)や5-fluorouracil(5-FU)に対する感受性が有意に増強された。CD44v9発現がん幹細胞では、miR-375を減少させることでCDDP、5-FU耐性を獲得した。5)胆汁酸は、miR-221/222の発現を上昇させ、標的であるp27Kip1を減少させ、proteasome分解系を介したCDX2分解を促進すると考えられた。Anti-miR-221/222により食道腺がん細胞株OE33で、CDX2量の上昇とともに細胞増殖が抑制された。以上のように、miRNAは、がんの進展に関与する分子機序に関連し、その制御により、腫瘍を抑制できる可能性が示唆された。
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