研究課題/領域番号 |
22310130
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用ゲノム科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
吉田 健一 神戸大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20230732)
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連携研究者 |
高見 英人 海洋研究開発機構, 海洋極限環境生物圏領域, 上席研究員 (70359165)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2012年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2011年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2010年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 遺伝子資源 / ゲノム機能 / Geobacillus kaustophilus / inositol / Bacillus subtilis |
研究概要 |
Geobacillus kaustophilusHTA426 (以下 GK と省略) はゲノム配列が完全解読された好熱性Bacillus 属細菌である。G K ゲノムにイノシトール代謝遺伝子群を推論し、当該遺伝子群の機能解析を行った。まず、変異原処理によってイノシトールを利用できなくなった変異株 P S8 を作出して解析したところ、gk1897、gk1898、gk1899という 3 遺伝子を含むオペロンの転写誘導が消失していた。これら遺伝子各々を大腸菌にクローン化して酵素活性を確認した結果、それぞれがイノシトール異性体を区別できる立体特異的なイノシトール脱水素酵素であることが判明した。一方、G K の遺伝子操作技術を開発し、gk1897、gk1898、gk1899それぞれのin-frame欠損株を作製した。この結果、gk1897はシロ-イノシトール代謝に、gk1899はミオ-イノシトールおよび D -キロ-イノシトール代謝にそれぞれ必須であると考えられた。それぞれ性質の異なるイノシトール脱水素酵素の 3 遺伝子が一つの転写単位に含まれるため 3 者が同時に発現することによって、イノシトール異性体相互変換が細胞内で生じることをメタボローム解析によって見出した。P S 8 について、イノシトールを唯一の炭素源とする培地での経代培養を繰り返し、サプレッサー変異株を得た。これらサプレッサー変異株 1 0 株においては上述のイノシトール脱水素酵素 3 種を含むオペロンの転写が復活していた。これらのゲノム配列を次世代シーケンサー解析した結果、9 株については全て C r h ホモログの翻訳低下を示唆する変異が共通していることがわかり、すなわち P S 8 における当該オペロンの転写消失は C r h の関わる過剰な転写抑制と何らかの関連がある可能性が示唆された。
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