研究課題/領域番号 |
22350038
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分析化学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
久本 秀明 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00286642)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2011年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2010年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
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キーワード | イムノアッセイ / 阻害剤アッセイ / PDMS / キャピラリー / センサー |
研究概要 |
ここでは凹凸型PDMSスティックを作製・表面修飾ののち、それらを組み合わせることで競合型イムノアッセイ・酵素阻害剤アッセイ用PDMSキャピラリーを作製した。 イムノアッセイでは凸型PDMSにBSA・グルタルアルデヒドを介した抗原化学結合薄膜(不溶性)、凹型PDMSにペルオキシダーゼ(POD)標識抗体含有直鎖ポリエチレングリコール物理吸着薄膜(可溶性)を、酵素阻害剤アッセイでは凸型PDMSにプロテアーゼ含有ポリカチオン・ポリアニオン層状薄膜(不溶性)、凹型PDMSに蛍光基質含有直鎖ポリエチレングリコール物理吸着薄膜(可溶性)を固定し、それぞれののパーツを組み合わせ、PDMSキャピラリーを作製した。作製したPDMSキャピラリーに試料溶液を毛細管力導入し、蛍光顕微鏡を用いて発蛍光信号をCCD画像検出した。その結果、イムノアッセイでは1~10μg/mlの範囲で蛍光強度差が現れ、今回提案した競合型イムノアッセイの1ステップ化が原理的に可能であることがわかった。しかしながら、検出濃度範囲はまだ改善の余地があるため、今後、試薬濃度の最適化等を進めて行きたい。一方、酵素阻害剤アッセイでは代表的なプロテアーゼであるトリプシンを用い、その阻害剤アッセイを試みた結果、試料導入のみの1ステップで蛍光信号が得られ、簡便な1ステップ阻害剤アッセイが可能であることがわかった。また、阻害度を表すIC50値を文献値と比較したところ、ほぼ同じ値であったことから、本法で求められる阻害度は有意なものであることも明らかとなった。ここでは試料導入の改善も検討した。PDMSは疎水性が高いために毛細管現象による試料導入の再現性が悪い欠点があったが、PDMSの一部に親水基含有PDMSを混入させることで簡便かつ容易に試料導入の問題を解決できることを明らかにした。
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