研究課題/領域番号 |
22350094
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業材料
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
水畑 穣 神戸大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10283871)
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連携研究者 |
綾部 いつ子 神戸大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20167969)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)
2012年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2011年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2010年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 無機合成 / 液相析出法 / 複水層状化合物 / 水酸化ニッケル / アルミニウム / 液相折出法 / 層状複水酸化物 / 金属フッ化物 / 液体クロマトグラフ / アニオン交換体 / 遷移金属酸化物 / MCM-41 |
研究概要 |
本研究では Ni フッ化物錯体による加水分解平衡反応について検討し、Ni-Al 系層状複水酸化物(LDH)の合成条件の最適化を図り、さらに得られた LDH の陰イオン交換能に対する溶液 pH 及び Ni/Al 比依存性とその際の構造変化について検討した。各 Ni フルオロ錯体水溶液の可視吸収スペクトル測定結果から、アンモニア濃度増加に伴い、Ni アンミン錯体に帰属される吸収帯が生じたことを見出した。このことから Ni に配位した F-が NH3もしくはOH-に置換されたことが明らかとなった。また、各 Ni フルオロ錯体を用いて LPD 反応を行い作製した試料の Ni2+析出量及び XRD 測定結果から、従来考えられていた[NiF6]4-ではなく、化学的に不安定な錯体構造をとる[NiF6-x-y(NH3)x(OH)y]n+を LPD 反応の出発物質として用いることにより、非常に効率の良い Ni-Al 複合系 LDH 合成を行うことが可能であることを明らかにした。さらに各 pH の Cl-溶液中における陰イオン交換率(OH-→Cl-)から、Cl-溶液が酸性である場合、非常に陰イオン交換率が高いことを見出した。これは、OH--LDH 層間中に存在する OH-とCl-溶液中の H+が中和反応を起こし、H2O を生成した為 Cl-が Ni-Al LDH 層間中に可逆的に取り込まれた。以上の結果より LPD 法による高効率な Ni-Al LDH 合成条件を確立した。
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