配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2012年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2011年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2010年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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研究概要 |
インクジェット法によって形成される薄膜を平坦化する方法を実験と実験両面から検討した.まず,実験および数値解析により蒸発する液滴内の内部流動を解析した.本解析系において,溶質濃度差由来と温度差由来のマランゴニ力が内部流動に影響し,それらの力は自由界面上で逆方向の流れを発生させる.基板温度の上昇とともに溶質濃度差由来より温度差由来のマランゴニ力が大きくなる.しかし,蒸発が進行すれば,最終的には溶質濃度差由来のマランゴニ力が流れを支配する.2成分溶媒を用いて薄膜が平坦化できる理由は,2つの溶媒の表面張力差を利用して内部流れを制御できるためと考えられてきた.しかし,本研究では,溶媒濃度差由来より溶質濃度差由来のマランゴニ力が大きいために,溶媒の表面張力差から予想される内部流動状態と膜形状は必ずしもを相関していないことが示唆された.結論として,薄膜形状は self-pinning 位置に影響され,それを制御するためには粘度,接触角,蒸発速度を操作し,膜形状を微妙に制御するためマランゴニ力を操作する方法を考案した.それに従って,薄膜を平坦化することができた.
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