研究課題
基盤研究(B)
乳幼児の重症下痢症の原因になっているロタウイルスに対するワクチンがアフリカを含め世界各地に導入されている。本研究は、ワクチンの流行株に与える影響を検証する基盤情報の構築のため、マラウイにおける小児下痢症入院患者検体の解析を行った。その結果、アフリカ諸国で特徴的に多いG8株は、ウシロタウイルスとの頻繁な遺伝子分節再集合の結果ではなく、ヒトの間で流行を繰り返していること、アフリカに突発出現したG12株は同時期に流行しているWa型のヒトロタウイルスと交雑を起こした証拠が得られたが、DS-1型の株との交雑の痕跡はなかった。本研究の成果は、マラウイにおけるロタウイルスの重要な分子疫学的基盤情報である。
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