研究概要 |
本研究では,スレッド間の逆依存と出力依存の関係を除去する手法 として,ベクトル化コンパイラで用いられるスカラ展開を一般化したメモリリネーミングを提 案している.メモリリネーミングでは,並列実行する各スレッドで共有する変数に対して,スレッドごとに格納場所を用意する.これにより,スレッド間の逆依存と出力依存の関係を除去して,スレッドレベルの並列性抽出の可能性を向上させることができる.シミュレーションによる評価の結果,評価した大部分のプログラムにおいて,スレッド間の依存関係によるハザードの半分以上を,本手法により除去できることを確認した.
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