研究課題/領域番号 |
22500205
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感性情報学・ソフトコンピューティング
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
神酒 勤 九州工業大学, 生命体工学研究科(研究院), 教授 (20231607)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2012年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2010年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ソフトコンピューティング / 知能ロボティクス / 感性情報学 / 群知能 / 知能機械 / 知能ロボティックス |
研究概要 |
本研究では、個体の心的状態(感情)に応じて多様な行動を発現する感情表現・伝達・認識機能を備えたロボット個体モデル(群れロボット脳)の開発を目的とする。本年度は、特に、実機を用いた動作検証に重点をおいて研究を進めた。具体的には、顔文字ライクな感情顔を表出するデバイスをLEDマトリックスを用いて製作、小型自律移動ロボットに実装し、実機にて動作確認を行い、問題点等を明らかにした。(1)小型自律移動ロボットを実際に動かして、他個体が表出した感情顔を安定に認識できることを確認した。ここでは、ラッセルの円環モデルの基本軸の一つである「快」、「不快」及び「平静」の各感情に対するフェイスマークを作成、10x10のLEDマトリックスを用いた表出デバイスに出力し、表出・認識実験を行った。(2)輝度、パターン形状のバラツキに対応するために形態学的連想記憶を用いた認識システムを作成し、自律移動ロボットに実装したマイコンに組み込み、カメラで取得した画像から表出された感情顔の実時間でロバストな認識が可能であることを確認した。また、(3)昨年度から着手している、欲求に基づく行動選択メカニズムの工学的モデルについて各パラメータを調整すると共にアルゴリズムの改良を行い、その成果を国際会議にて発表した。これらの研究を通して、人-ロボットの共生社会を想定した場合、個体間の関係も重要であることが明確になってきた。今後は、取り扱う感情表現を豊かにすると共に、個体間の関係を考慮したモデルへ拡張し、社会システムの見地から考察をすずめ、群れロボット脳の開発へ繋げていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた(1)感情の表出・認識による個体間コミュニケーション機能の検証および(2)表情表出・認識ユニットを製作し、小型自律移動ロボットへ実装、その基本動作を検証を行った。
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今後の研究の推進方策 |
感情表出機能の改良を行い、3体以上でのコミュニケーション実験へ拡張、実機にてその動作検証を行う。また、人-ロボット共生を目指す場合、社会システムとしての群れロボットの考察が重要となると思われるので、この点について重点的に進めていく予定である。
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