研究概要 |
推論エンジン法に基づく経済数学のための知識ベースを構築し,それを用いてe-Learningシステム"web:VisualEconoMath" を構築し,学部生への講義等で活用した. 本システム構築では,本研究の成果である(1)解法プランXMLパーサー (2)解法プラングラフ描画ツール (3) TeXソースの画像化ツールを技術要素として利用した. システム構築のアドバイザーとして,オックスフォード大学Learning Technology GroupのMs Stanworthを学習院大に招聘し,ディスカッションを行い,その結果をシステム改善に役立てた.白田の著書「悩める学生のための経済・経営数学入門」(共立出版)にある文章題すべてを,本システムに入力し,学生が本システムによってこれらの問題の解説を見ることを可能とした.評価として,「経営数学1」履修学生に,アンケートを行い,それにより経済数学の学習における解法プラングラフ,及び推論エンジン法の有効性を示すことができた.本システムが提供する「解法プラングラフ」は,世界に類をみない,演繹推論過程の視覚化教材と我々は考えるので,世界に推論エンジン法を普及させるため,普及活動を行った.第一歩として,2013年2月,インドネシア国立大学電子工学部の学部2年生を対象に,経済数学の講義を行った.理解しやすいとの感想を得た.推論の重要さは理解してもらえたと,考える.ルール(公式,セオリー)の表示における視覚化の分野では,動くグラフィクスの電子書籍を出版した.内容は,債券数学であり.金融数学をグラフィクスにより分かるように教えるという目的は達成した. 普及活動としては,国際会議 DNIS2013(会津大), URKE2012(インドネシア,ジャカルタ)の他,数学教育実践研究会,日本経済研究センターの若手研究者むけレクチャ等,実績を重ねた.
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