嗅繊毛における生体情報変換機構の研究

• 研究課題/領域番号: 22500357
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 神経・筋肉生理学
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 倉橋 隆 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (90225251)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• 研究課題ステータス: 完了 (2012年度)
• 配分額: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円); 2012年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2010年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
• キーワード: 嗅覚マスキング / LogD / 匂い分子 / CNGチャネル / 光活性化物質 / 神経生理学 / 電気生理学 / パッチクランプ法 / 嗅細胞 / 脂溶性 / 細胞培養 / UVレーザー

研究概要

われわれの嗅覚は嗅覚粘膜でスタートし、そこにある嗅覚受容器のナノレベル繊毛で化学-電気情報変換がなされる。本研究プロジェクトでは、新規な嗅覚刺激法や、電気生理学とケージド化合物、UVレーザー光学的手法を組み合わせ、繊毛上の局所刺激に対する応答から、刺激受容の空間分布、マスキングの分子構造特性、に関する研究を行った。繊毛内Caに対して実時間制御を行った結果、情報変換過程における繊毛内で応答は空間的に独立であり、cAMPやCaイオンの拡散が起こりにくいこと、また、嗅覚マスキングは匂い分子が細胞膜に融合してから起こる可能性が高いことなどを提唱した。

研究成果

• [雑誌論文] Suppression and recovery of voltage-gated currents after cocaine treatments of olfactory receptor cells. (2013)
  • 著者名/発表者名: Tamari K, Takeuchi H, Kobayashi M, Kurahashi T, Yamamoto T.
  • 雑誌名: Auris Nasus Larynx 巻: 40 ページ: 66-70
  • 査読あり
• [雑誌論文] Chemical structures of odorants that suppress ion channels in the olfactory receptor cell (2012)
  • 著者名/発表者名: Kishino Y, Kato H, Kurahashi T, Takeuchi H
  • 雑誌名: J Physiol Sci 巻: 61巻 号: 3 ページ: 231-245
  • DOI: 10.1007/s12576-011-0142-2
  • NAID: 10029050207
  • 査読あり
• [雑誌論文] Suppression and recovery of voltage-gated currents after cocaine treatments of olfactory receptor cells (2012)
  • 著者名/発表者名: Tamari K, Takeuchi H, Kobayashi M, Kurahashi T, Yamamoto T
  • 雑誌名: Auris Nasus Larynx 巻: 40巻 号: 1 ページ: 66-70
  • DOI: 10.1016/j.anl.2011.11.002
  • 査読あり
• [雑誌論文] Recordings from cultured newt olfactory receptor cells. (2012)
  • 著者名/発表者名: Matsumura K, Matsumoto M, Kurahashi T, Takeuchi H.
  • 雑誌名: Zoolog Sci. 巻: 5 ページ: 340-345
  • NAID: 40019249432
  • 査読あり
• [雑誌論文] 嗅覚の細胞分子生物学 (2010)
  • 著者名/発表者名: 竹内裕子・倉橋隆
  • 雑誌名: におい香り環境学会誌 巻: 41巻 ページ: 82-91
  • NAID: 10026873476
• [雑誌論文] 嗅覚ノーベル賞5周年記念:嗅覚メカニズムと応用 特集にあたって (2010)
  • 著者名/発表者名: 倉橋隆
  • 雑誌名: におい香り環境学会誌 巻: 41 ページ: 81-81
• [学会発表] 2,4,6-Trichloroanisole is a potent blocker of olfactory signal transduction (2013)
  • 著者名/発表者名: 竹内裕子 加藤寛之 倉橋隆
  • 学会等名: 第90回日本生理学会
  • 発表場所: 日東京タワーホール船堀
• [学会発表] 2,4,6-Trichloroanisole is a potent blocker of olfactory signal transduction (2013)
  • 著者名/発表者名: 竹内裕子 加藤寛之 倉橋隆 （竹内裕子）
  • 学会等名: 第90回 日本生理学会
  • 発表場所: 東京 タワーホール船堀
• [学会発表] 生体ナノチューブ嗅覚繊毛における分子挙動と産業とのかかわり (2012)
  • 著者名/発表者名: 倉橋 隆
  • 学会等名: 第5回香りに関する産学フォーラム
  • 発表場所: 東京大学本郷キャンパス
  • 年月日: 2012-11-09
• [学会発表] コルク汚染は2.4.6-Trichloroanisoleによる嗅細胞CNGチャネル抑制である (2012)
  • 著者名/発表者名: 竹内裕子 加藤寛之 倉橋隆
  • 学会等名: 第104回近畿生理談話会
  • 発表場所: 大阪医科大学
  • 年月日: 2012-10-01
• [学会発表] 単一嗅繊毛内セカンドメッセンジャー因子の拡散制限 (2012)
  • 著者名/発表者名: Takeuchi, H, Kurahashi, T
  • 学会等名: 第89回 日本生理学会大会
  • 発表場所: 長野県松本市 松本市立体育館
  • 年月日: 2012-03-30
• [学会発表] 単一嗅繊毛内セカンドメッセンジャー因子の拡散制限 (2012)
  • 著者名/発表者名: Takeuchi, H, Kurahashi, T.
  • 学会等名: 第89回日本生理学会大会
  • 発表場所: 長野県松本市松本市立体育館
  • 年月日: 2012-03-30
• [学会発表] においを感じる仕組み (2012)
  • 著者名/発表者名: Kurahashi, T
  • 学会等名: におい研究交流会
  • 発表場所: 愛知県名古屋市大同大学
  • 年月日: 2012-03-15
• [学会発表] においを感じる仕組み (2012)
  • 著者名/発表者名: Kurahashi, T.
  • 学会等名: におい研究交流会
  • 発表場所: 愛知県名古屋市大同大学(招待講演)
  • 年月日: 2012-03-15
• [学会発表] 単一嗅繊毛内細胞内因子の拡散制限 (2012)
  • 著者名/発表者名: 竹内裕子 倉橋隆
  • 学会等名: 日本動物学会 第83回大会
  • 発表場所: 大阪大学 豊中キャンパス
• [学会発表] 単一嗅細胞における繊毛内細胞内因子のリアルタイム拡散制限 (2012)
  • 著者名/発表者名: 竹内裕子・倉橋隆
  • 学会等名: 膜機能分子の機能・構造ゆらぎの時空間スペクトル解析研究会
  • 発表場所: 生理学研究所
• [学会発表] 嗅覚の分子機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 倉橋 隆
  • 学会等名: The 1st International Congress of Aromatherapy
  • 発表場所: 国立京都国際会館
• [学会発表] 嗅覚初期過程の分子機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 倉橋 隆
  • 学会等名: 第25回におい・かおり環境学会
  • 発表場所: 立命館大学 びわこ・くさつキャンパス
• [学会発表] Off-Flavors in Foods and Beverages Cause a Potent Blockage of the Olfactory Signal Transduction (2012)
  • 著者名/発表者名: Hiroko Takeuchi, Hiroyuki Kato, Takashi Kurahashi
  • 学会等名: The Association for Chemoreception Sciences (AChemS)
  • 発表場所: Huntington Beach, California, USA
• [学会発表] 単一嗅繊毛内細胞内因子の拡散制限 (2012)
  • 著者名/発表者名: 竹内裕子 倉橋隆 （竹内裕子）
  • 学会等名: 日本動物学会 第83回大会
  • 発表場所: 大阪大学 豊中キャンパス
• [学会発表] Off-Flavors in Foods and Beverages Cause a Potent Blockage of the Olfactory Signal Transduction (2012)
  • 著者名/発表者名: Hiroko Takeuchi Hiroyuki Kato Takashi Kurahashi （Hiroko Takeuchi）
  • 学会等名: The Association for Chemoreception Sciences (AChemS)
  • 発表場所: Huntington Beach, The Association for Chemoreception Sciences (AChemS) California, USA
• [学会発表] 嗅覚初期過程の分子機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 倉橋 隆
  • 学会等名: 第 25 回におい・かおり環境学会 回におい・かおり環境学会
  • 発表場所: 立命館大学 びわこ・くさつキャンパス
  • 招待講演
• [学会発表] 生体ナノチューブ嗅覚繊毛における分子挙動と香り産業とのかかわり (2012)
  • 著者名/発表者名: 倉橋隆
  • 学会等名: 第5回 香りに関する産学フォーラム
  • 発表場所: 東京大学本郷キャンパス
  • 招待講演
• [学会発表] Effect of cytoplasmic Ca buffer on the lateral spread of olfactory information in the olfactory cilium (2011)
  • 著者名/発表者名: Takeuchi, H, Kurahashi, T
  • 学会等名: The Association for Chemoreception Sciences (AChemS) 33rd Annual Meeting
  • 発表場所: St. Pete Beach. FL. USA
  • 年月日: 2011-04-16
• [学会発表] Effect of cytoplasmic Ca buffer on the lateral spread of olfactory information in the olfactory cilium (2011)
  • 著者名/発表者名: Takeuchi, H, Kurahashi, T
  • 学会等名: AChemS 33rd Annual Meeting
  • 発表場所: St.Pete Beach.FL.USA
  • 年月日: 2011-04-16
• [学会発表] Effect of cytoplasmic calcium buffer on the lateral spread of the olfactory transduction signals in the olfactory cilium (2011)
  • 著者名/発表者名: Hiroko Takeuchi, Takashi Kurahashi
  • 学会等名: 7th FAOPS
• [学会発表] 香り感覚の最先端科学:嗅覚の特性を説明する分子機構 (2010)
  • 著者名/発表者名: 倉橋隆
  • 学会等名: アロマセラピー学会
  • 発表場所: 大阪国際会議場
  • 年月日: 2010-10-10
• [学会発表] 香り感覚の最先端科学:嗅単の特性を説明する分子機構 (2010)
  • 著者名/発表者名: 倉橋隆
  • 学会等名: アロマセラピー学会
  • 発表場所: 大阪国際会議場(特別講演 招待講演)
  • 年月日: 2010-10-10
• [学会発表] 化学感覚(味覚・嗅覚)の分子生物学 (2010)
  • 著者名/発表者名: 倉橋隆
  • 学会等名: 日本心理学会 シンポジウム
  • 発表場所: 大阪大学(豊中キャンパス)
  • 年月日: 2010-09-22
• [学会発表] 化学感覚(味覚・嗅覚)の分子生物学 (2010)
  • 著者名/発表者名: 倉橋隆
  • 学会等名: 日本心理学会 シンポジウム
  • 発表場所: 大阪大学(豊中キャンパス)(招待講演)
  • 年月日: 2010-09-22
• [学会発表] (2010)
  • 著者名/発表者名: 倉橋隆
  • 学会等名: 島津製作所 イブニングフォーラム
  • 発表場所: 幕張メッセ
  • 年月日: 2010-09-02
• [学会発表] においは見えるか? (2010)
  • 著者名/発表者名: 倉橋隆
  • 学会等名: 島津製作所 イブニングフォーラム
  • 発表場所: 幕張メッセ(招待講演)
  • 年月日: 2010-09-02
• [学会発表] 嗅細胞の電位依存性Kチャネルにおける匂い物質による抑制 (2010)
  • 著者名/発表者名: 吉田太一・竹内裕子・倉橋隆
  • 学会等名: 第87回 日本生理学会
  • 発表場所: 盛岡市民文化ホール
  • 年月日: 2010-05-21
• [学会発表] 嗅細胞の膜電流に対する塩酸コカインの影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 玉利健悟・竹内裕子・小林正佳・倉橋隆・山本哲朗
  • 学会等名: 第87回 日本生理学会
  • 発表場所: 盛岡市民文化ホール
  • 年月日: 2010-05-21
• [学会発表] イモリ嗅覚受容細胞における単一Ca感受性Kチャネルの匂い分子抑制 (2010)
  • 著者名/発表者名: 坂根遼・倉橋隆
  • 学会等名: 第87回 日本生理学会
  • 発表場所: 盛岡市民文化ホール
  • 年月日: 2010-05-21
• [学会発表] 嗅細胞シリアにおける匂い物質による情報伝達チャネルの修飾 (2010)
  • 著者名/発表者名: 竹内裕子・倉橋隆
  • 学会等名: 第87回日本生理学会
  • 発表場所: いわて県民情報交流センター
  • 年月日: 2010-05-19
• [学会発表] 嗅細胞シリアの蛍光物質による可視化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 岸野佑圭子・竹内裕子・倉橋隆
  • 学会等名: 第87回日本生理学会
  • 発表場所: 盛岡市民文化ホール
  • 年月日: 2010-05-19
• [学会発表] 嗅細胞シリアにおける匂い物質による情報伝達チャネルの修飾 (2010)
  • 著者名/発表者名: 竹内裕子・倉橋隆
  • 学会等名: 日本生理学会 シンポジウム
  • 発表場所: 盛岡市民文化ホール(招待講演)
  • 年月日: 2010-05-19
• [学会発表] 単一嗅繊毛内におけるセカンドメッセンジャー因子の拡散制限 (2010)
  • 著者名/発表者名: 竹内裕子・倉橋隆
  • 学会等名: 第87回 日本生理学会
  • 発表場所: いわて県民情報交流センター
  • 年月日: 2010-05-19
• [学会発表] 嗅細胞シリアの蛍光物質による可視化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 岸野佑圭子・竹内裕子・倉橋隆
  • 学会等名: 第87回 日本生理学会
  • 発表場所: 盛岡市民文化ホール
  • 年月日: 2010-05-19
• [学会発表] Diffusion limitation of cytoplasmic elements within the olfactory cilium (2010)
  • 著者名/発表者名: Hiroko Takeuchi, Takashi Kurahashi
  • 学会等名: AChemS 32nd Annual Meeting
  • 発表場所: St. Pete Beach (FL, USA)
  • 年月日: 2010-04-22
• [学会発表] Diffusion limitation of cytoplasmic elements within the olfactory cilium (2010)
  • 著者名/発表者名: Hiroko Takeuchi, Takashi Kurahashi
  • 学会等名: AChemS 32nd Annual Meeting
  • 発表場所: St.Pete Beach (Fl, USA)
  • 年月日: 2010-04-22
• [図書] トコトンやさしい においとかおりの本 (2012)
  • 著者名/発表者名: 倉橋隆 福井寛 光田恵
  • 総ページ数: 160
  • 出版者: 日刊工業新聞社
• [図書] トコトンやさしい においとかおりの本 (2012)
  • 著者名/発表者名: 倉橋隆 福井寛 光田恵
  • 総ページ数: 160
  • 出版者: 日刊工業新聞社
• [図書] トコトンやさしいにおいとかおりの本 (2011)
  • 著者名/発表者名: 倉橋隆・福井寛・光田恵
  • 総ページ数: 159
  • 出版者: 日刊工業新聞社
• [産業財産権] カチオンチャネル阻害剤及びこれを含有する嗅覚感度低下剤組成物 (2012)
  • 発明者名: 倉橋隆・竹内裕子・加藤寛之
  • 権利者名: 国立大学法人大阪大学
  • 出願年月日: 2012-01-23
• [産業財産権] カチオンチャネル阻害剤及びこれを含有する嗅覚感度低下剤組成物 (2012)
  • 発明者名: 倉橋隆・竹内裕子・加藤寛之
  • 権利者名: 国立大学法人大阪大学
  • 出願年月日: 2012-01-23