研究概要 |
平成 20年 4 月より内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)に焦点を当て,生活習慣病の予防を目的とした特定健康診査及び特定保健指導(以降,特定健診)が実施されている.そこで本研究では,特定健診の枠組みとデータ構成に則して,大規模データを柔軟に扱え,個々の受診者の保健指導に役立てることのできる新しい評価システムの構築を目指した.特定健診のデータは健康状態を示す検診データと生活習慣を反映する問診データから構成されており,受診者はそのデータに基づいて積極的支援,動機づけ支援,情報提供,及び保健指導対象外の各レベルに階層化され,そのレベルに応じて保健指導が行われている.本研究では,問診データについて主要因子の抽出を行い,検診と問診の両データへの知見をもとに,検診と問診の両因子を包含するベイジアンネットワークを構築し,受診者の特定健診データに基づくリスク評価システムとしての可能性を検討した.
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