現代の生政治学的視座から見た生命倫理学の政治的・哲学的射程をめぐる研究

• 研究課題/領域番号: 22500960
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 科学社会学・科学技術史
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 金森 修 東京大学, 大学院情報学環, 教授 (90192541)
• 研究期間 (年度): 2010-04-01 – 2014-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2013年度)
• 配分額: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円); 2013年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2012年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2011年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
• キーワード: 生政治・生権力 / 生命倫理学 / クローン / 臓器移植 / フーコー / 福島第一原発事故 / 放射線障害 / 生権力 / 生政治 / 人間圏 / 放射能汚染 / 科学者集団の政治性 / 情報操作・印象操作 / 死政治 / 亜人論 / ゴーレム / 動物論 / 放射線障害論 / ゾーエー / ビオス / 動物霊魂 / 放射能汚染の生政治 / アガンベン / 境界人間

研究概要

フーコーが1970年代に模索的に使用した生政治・生権力という概念は、その後生物学・医学の急速な進展による日常生活の変化に伴い、新たな含意を獲得するに至った。本研究はその事実を背景に、アメリカ的な生命倫理学をメタ的に対象化して現代的な特質や偏向を探るという目標を掲げた。当初は比較的理論的な問題設定、クローンや臓器移植などの問題群への注視を想定していた。
だがこの研究期間中思いがけずに福島第一原発の大事故が勃発したので、放射線障害の多寡や、それを巡る日本社会の多様な政治的・思想的発言の分析に思いの他重点が置かれることになった。人間の生命をどうしても二次的に捉えがちな我が国の政治風土の剔抉ができた。

研究成果

• [雑誌論文] 愛するゴーレム (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修, (大場昌子, 佐川和茂, 坂野明子, 伊達雅彦編)
  • 雑誌名: ゴーレムの表象 ページ: 83-115
• [雑誌論文] 合成生物の〈生政治学〉 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 雑誌名: 思想 巻: no.1066 ページ: 283-302
• [雑誌論文] 医療倫理の〈事務化〉に抗して (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修, (日本蘇生学会編)
  • 雑誌名: 蘇生 巻: 第32巻第1号 ページ: 1-6
  • NAID: 130004718885
• [雑誌論文] 認識論とその外部――汚染と交歓 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修, (日本哲学会編)
  • 雑誌名: 哲学 巻: 第64号 ページ: 25-41
  • NAID: 130004957173
• [雑誌論文] 3.11の科学思想史的含意 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修, (サントリー文化財団・アステイオン編集委員会編)
  • 雑誌名: アステイオン 巻: 第78号 ページ: 79-94
• [雑誌論文] 『人間の尊厳』は解体すべき概念か――動物・理性・霊魂 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修, (小松美彦)
  • 雑誌名: 生を肯定する 巻: 第四章 ページ: 179-206
• [雑誌論文] 専門知と教養知の境域 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 雑誌名: 近代教育フォーラム 巻: 第22号 ページ: 135-149
• [雑誌論文] 〈変質した科学〉の時代の宗教 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 雑誌名: 宗教研究 巻: 第87巻, 377第2輯 ページ: 81-106
• [雑誌論文] Une lecture materielle d'un poete japonais : Kenji Miyazawa (2013)
  • 著者名/発表者名: Osamu Kanamori
  • 雑誌名: Revue de Synthese 巻: Tome 134, 6e serie, No.3 ページ: 373-389
• [雑誌論文] 認識論とその外部――汚染と交歓 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 雑誌名: 哲学（日本哲学会編） 巻: ６４ ページ: 25-41
  • NAID: 130004957173
  • 査読あり
• [雑誌論文] ３．１１の科学思想史的含意 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 雑誌名: アステイオン 巻: ７８ ページ: 79-94
• [雑誌論文] Une lecture materielle d'un poete japonais: Kenji Miyazawa (2013)
  • 著者名/発表者名: Osamu Kanamori
  • 雑誌名: Revue de Synthese 巻: 134-3 ページ: 273-289
  • 査読あり
• [雑誌論文] Fixation de l'instantaneite de la forme (2012)
  • 著者名/発表者名: Osamu Kanamori
  • 雑誌名: Europaea memoria(Shin Abiko, Hisashi Fujita & Naoki Sugiyama eds., Disseminations de L' evolution creatrice de Bergson, Olms, coll) ページ: 137-150
• [雑誌論文] 〈放射能国家〉の生政治 (2012)
  • 著者名/発表者名: 金森修, (檜垣立哉編)
  • 雑誌名: 生命と倫理の原理論 ページ: 85-108
• [雑誌論文] 自律的市民の〈叛乱〉のために (2012)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 雑誌名: Kototoi 巻: Vol.002 ページ: 63-75
• [雑誌論文] 〈人文知〉の不可還元性のために (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修, (東京大学大学院教育学研究科・基礎教育学研究室)
  • 雑誌名: 研究室紀要 巻: 第37号 ページ: 11-20
• [雑誌論文] After the Catastrophe---- Rethinking the Possibility of Breaking with Nuclear Power (2011)
  • 著者名/発表者名: Osamu Kanamori
  • 雑誌名: Peace from Disasters, Proceedings of HiPec International Peacebuilding Conference 2011
• [雑誌論文] 科学技術と環境倫理 (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 雑誌名: 環境情報科学 巻: vol.40, no.3 ページ: 4-8
  • NAID: 10029652226
• [雑誌論文] エピステモロジーに政治性はあるのか? (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 雑誌名: VOL 05 巻: 5 ページ: 194-211
• [雑誌論文] <人文知>の不可還元性のために (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 雑誌名: 研究室紀要 巻: 37 ページ: 11-20
  • NAID: 40018957358
• [雑誌論文] 公共性の黄昏 (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 雑誌名: 現代思想 巻: 39-18 ページ: 136-150
• [雑誌論文] L'Evolution creatrice et le neo-lamarckisme (2010)
  • 著者名/発表者名: Osamu Kanamori
  • 雑誌名: Arnaud Francois ed., L' Evolution creatrice de Bergson, Paris : Vrin ページ: 111-123
• [雑誌論文] 病と死の傍の賢治、東アジアの死生学へII (2010)
  • 著者名/発表者名: 金森修, (東京大学大学院人文社会系研究科)
  • 雑誌名: 死生学研究
• [雑誌論文] L'Evolution creatrice et le neo-lamarckisme (2010)
  • 著者名/発表者名: Osamu Kanamori
  • 雑誌名: L'Evolution creatrice de Bergson(Arnaud Francois ed.,) ページ: 11-123
  • 査読あり
• [雑誌論文] 病と死の傍らの賢治 (2010)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 雑誌名: 死生学研究、東アジアの死生学へII ページ: 56-71
  • 査読あり
• [学会発表] 一九世紀ヨーロッパにおける人工世界の表象--シャルル・バルバラの『ウィティントン少佐』を中心に (2014)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 科学の知と文学・芸術の想像力――ドイツ語圏世紀転換期の文化についての総合的研究
  • 発表場所: 東京大学教養学部
  • 年月日: 2014-03-17
• [学会発表] 〈反自然性〉の定位としての尊厳 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: シンポジウム『いまの時代、尊厳を問い直す』日本生命倫理学会、第25回年次大会
  • 発表場所: 東京大学
  • 年月日: 2013-12-01
• [学会発表] 〈衰退する社会〉の中の社会倫理 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 東京大学公開講座『変わる/変える20年後の世界:20年後の超高齢社会』
  • 発表場所: 東京大学
  • 年月日: 2013-09-29
• [学会発表] 認識論とその外部--汚染と交歓 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 日本哲学会, 第72回大会, シンポジウム「知識・価値・社会--認識論を問い直す」
  • 発表場所: お茶の水女子大学
  • 年月日: 2013-05-11
• [学会発表] 原発事故と科学思想史 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 第61回湘南科学史懇話会
  • 発表場所: 藤沢市労働会館
  • 年月日: 2013-01-19
• [学会発表] 誰のための生命倫理なのか (2012)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 『日本蘇生学会』第31回
  • 発表場所: ピアザ淡海(講演)
  • 年月日: 2012-11-23
• [学会発表] 専門知と教養知の境域 (2012)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 第22回教育思想史学会
  • 発表場所: 東京大学本郷キャンパス
  • 年月日: 2012-10-14
• [学会発表] After the Catastrophe ---- Rethinking the Possibility of Breaking with Nuclear Power (2011)
  • 著者名/発表者名: Osamu Kanamori
  • 学会等名: HiPeC国際平和構築会議2011
  • 発表場所: 広島国際会議場
  • 年月日: 2011-09-18
• [学会発表] After the Catastrophe--Rethinking the Possibility of Breaking with Nuclear Power (2011)
  • 著者名/発表者名: Osamu Kanamori
  • 学会等名: HiPeC国際平和構築会議2011
  • 発表場所: 広島国際会議場
  • 年月日: 2011-09-18
• [学会発表] 合評会VOL 05エピステモロジー:知の未来のために (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 大阪大学人間科学研究科
  • 年月日: 2011-08-26
• [学会発表] 臨死の人間学的構造の根源性について (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 第16回日本緩和医療学会学術大会シンポジウム『緩和ケアにおけるEBMの意義と限界--総合的人間学としての緩和医療学へ--』
  • 発表場所: ホテル・ロイトン札幌
  • 年月日: 2011-07-29
• [学会発表] 臨死の人間学的構造の根源性について (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 日本緩和医療学会
  • 発表場所: 札幌ロイトン・ホテル
  • 年月日: 2011-07-29
• [学会発表] 亜人ゴーレム (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: シンポジウム『ゴーレムの表象--ユダヤの人造人間と現代--』
  • 発表場所: 日本女子大学目白キャンパス(基調報告)
  • 年月日: 2011-02-19
• [学会発表] 芸術的創造と反自然主義 (2010)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 東京芸術大学大学院美術研究科
  • 発表場所: (特別講演)
  • 年月日: 2010-11-29
• [学会発表] 〈いのち〉のありか (2010)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 国際教育フォーラム講演
  • 発表場所: ノートルダム清心女子大学
  • 年月日: 2010-07-24
• [学会発表] <いのち>のありか (2010)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: ノートルダム清心女子大学、国際教育フォーラム講演
  • 発表場所: ノートルタム清心女子大学(岡山県)
  • 年月日: 2010-07-24
• [学会発表] あなたは臓器を提供しますか?--臓器移植の是非を問う-- (2010)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 人間科学講座
  • 発表場所: まちだ市民大学HATS
  • 年月日: 2010-05-31
• [学会発表] 認識論とその外部――汚染と交歓
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 日本哲学会
  • 発表場所: お茶ノ水女子大学（東京都文京区）
• [学会発表] 〈衰退する社会〉の中の社会倫理
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 東京大学公開講座『変わる／変える』
  • 発表場所: 東京大学（東京都文京区）
• [学会発表] 〈反自然性〉の定位としての尊厳
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 学会等名: 日本生命倫理学会
  • 発表場所: 東京大学（東京都文京区）
• [学会発表] 誰のための生命倫理なのか
  • 著者名/発表者名: 金森 修
  • 学会等名: 日本蘇生学会
  • 発表場所: ピアザ淡海
  • 招待講演
• [学会発表] 原発事故と科学思想史
  • 著者名/発表者名: 金森 修
  • 学会等名: 湘南科学史懇話会
  • 発表場所: 藤沢市労働会館
  • 招待講演
• [図書] エピステモロジー--20世紀のフランス科学思想史 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 出版者: 慶應義塾大学出版会
• [図書] 生命倫理のフロンティア (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森修, 粟屋剛
  • 出版者: 丸善出版
• [図書] エピステモロジー (2013)
  • 著者名/発表者名: 金森 修編
  • 総ページ数: 506
  • 出版者: 慶應義塾大学出版会
• [図書] 動物に魂はあるのか (2012)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 出版者: 中央公論新社, 中公新書
• [図書] 合理性の考古学 (2012)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 出版者: 東京大学出版会
• [図書] 動物に魂はあるのか (2012)
  • 著者名/発表者名: 金森 修
  • 総ページ数: 262
  • 出版者: 中央公論新社
• [図書] 合理性の考古学 (2012)
  • 著者名/発表者名: 金森 修編
  • 総ページ数: 551
  • 出版者: 東京大学出版会
• [図書] VOL 05特集:エピステモロジー (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修, 近藤和敬, 森元斎
  • 出版者: 以文社
• [図書] 昭和前期の科学思想史 (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 出版者: 勁草書房
• [図書] VOL 05エピステモロジー特集 (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修, 他編
  • 総ページ数: 277
  • 出版者: 以文社
• [図書] 昭和前期の科学思想史 (2011)
  • 著者名/発表者名: 金森修編
  • 総ページ数: 420
  • 出版者: 勁草書房
• [図書] 科学思想史 (2010)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 出版者: 勁草書房
• [図書] ゴーレムの生命論 (2010)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 出版者: 平凡社, 平凡社新書
• [図書] ゴーレムの生命論 (2010)
  • 著者名/発表者名: 金森修
  • 総ページ数: 224
  • 出版者: 平凡社
• [備考] 金森修研究室ホームページ
  • URL: http://www.p.u-tokyo.ac.jp/~waskana
• [備考]
  • URL: http://www.p.u-tokyo.ac.jp/~waskana/
• [備考]
  • URL: http://www.p.u-tokyo.ac.jp/~waskana/