配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2012年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2010年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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研究概要 |
【背景】生活習慣や生殖・生理因子は乳癌リスクに影響を及ぼすことが明らかにされている。近年,遺伝子多型の網羅的解析の結果,数種の SNPs と乳癌リスクとの因果関係が示唆されている。【方法】症例対照研究を実施。症例 (N=465)は乳癌患者,対象 (N=455)は健常検診者。生活歴・ライフスタイルの調査は 48 項目からなる質問票を用いた。血液サンプルを用い,過去に報告された 17SNPs を TaqMan assay にて解析。ロジスティック回帰分析にて年齢調整オッズ比, [95%信頼区間]を算出。【結果】調査期間は 2010/12-2011/11。リスク増加因子は喫煙歴あり(OR:2.49, [95%CI:1.58-4.06]),リスク軽減因子は出産数 (単位 オッズ比 0.83, [95%CI: 0.73-0.94]),余暇の運動 (0.70, [0.54-0.91]) であった。SNP 解析の結果, ESR1/6q25.1-rs2046210 (1.30, [1.02-1.66]), ESR1/6q25.1-rs3757318 (1.30, [1.01-1.67]),2q-rs4666451(1.86, [1.13-3.13])が乳癌リスクと関連する有意因子であった。Genotype による層別解析の結果,risk allele 保持者(rs2046210, AA +AG; rs3757318,AA +AG)においても,余暇の運動,出産,授乳は乳癌罹患リスクを軽減させる傾向がみられた。【結語】日本人女性においても ESR1遺伝子に関連する SNPs が乳癌のリスクに関与していた。しかし,これらの risk allele 保持者でも,運動,出産,授乳によってリスクを軽減できる可能性が示唆された。
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