研究概要 |
本研究は,17 世紀末から 18 世紀中葉に至る後期近代英語について,「語形成」(word formation) の観点からその発達の跡を辿るものである。中でも,当時の語彙多様化の一因を,この時代を代表する作家 Samuel Richardson (1689-1761) に見出し,Richardson の3つの書簡体小説 (Pamela (1740),Clarissa(1747-48),Sir Charles Grandison(1753-54)) を,同時代の,特に女性作家の作品と比較の上,調査・分析していった。Richardson が使用し始めた語彙の構造を分析し,また特殊な意味・用法を持つ具体例を挙げることで,Richardson が後続の女性作家に与えた影響を併せて検証した。
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