「満洲国」におけるロシア人コサック社会の構造：農村部と中央組織の相互作用

• 研究課題/領域番号: 22520754
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 西洋史
• 研究機関: 中央大学
• 研究代表者: 伊賀上 菜穂 中央大学, 総合政策学部, 准教授 (10346140)
• 研究期間 (年度): 2010-04-01 – 2014-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2013年度)
• 配分額: 4,829千円 (直接経費: 3,715千円、間接経費: 1,114千円); 2013年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2012年度: 539千円 (直接経費: 415千円、間接経費: 124千円); 2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2010年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: 満洲（満州） / ロシア / コサック（カザーク） / 移住 / ディアスポラ / 満蒙開拓 / 三河（さんが） / 呼倫貝爾（ホロンバイル） / 満洲 / 満州国 / コサック(カザーク) / 呼倫貝爾 / 三河 / 満洲国

研究概要

本研究ではロシア帝国で特殊な軍事身分を形成していたコサック（カザーク）住民が、日本の傀儡国家「満洲国」の統治下で築き上げた社会関係を調査した。特に注目したのは、コサック最大の集住地だった三河地方の農村社会である。当時の日本語メディアに表れる三河コサックのイメージ、ロシア語史料に記された日本人とコサックとの関係の分析から、日本人とコサックたちとの相互関係ならびに齟齬を、当時の権力関係に留意しながら解読した。また当時日本の研究機関が行ったコサック農業に関する研究報告書をロシア語に翻訳することで、関係者への情報の還元を実施するとともに、今後研究ネットワークを拡大していくための基盤を形成した。

研究成果

• [雑誌論文] アラスカの古儀式派教徒を訪ねて(上)(下) (2011)
  • 著者名/発表者名: 伊賀上菜穂
  • 雑誌名: 『なろうど』ロシア・フォークロアの会会報 巻: 62-63号 ページ: 21-28
• [雑誌論文] 日本人の三河コサックイメージ:1930年代～1945年の日本語資料の分析より (2011)
  • 著者名/発表者名: 伊賀上菜穂
  • 雑誌名: 『セーヴェル』ハルビン・ウラジオストクを語る会 巻: 第27号 ページ: 31-50
  • NAID: 40019302054
  • 査読あり
• [雑誌論文] アラスカの古儀式派教徒を訪ねて(上) (2011)
  • 著者名/発表者名: 伊賀上菜穂
  • 雑誌名: なろうど(ロシア・フォークロアの会会報) 巻: 62号 ページ: 11-18
• [雑誌論文] アラスカの古儀式派教徒を訪ねて(下) (2011)
  • 著者名/発表者名: 伊賀上菜穂
  • 雑誌名: なろうど(ロシア・フォークロアの会会報) 巻: 63号 ページ: 21-28
• [雑誌論文] 日本人の三河コサックイメージ:1930年代～1945年の日本語資料の分析より (2011)
  • 著者名/発表者名: 伊賀上菜穂
  • 雑誌名: セーヴェル 巻: 27 ページ: 31-50
  • NAID: 40019302054
  • 査読あり
• [雑誌論文] Японские исследования казацких сел в Хулун-буйре(Трехречье)в Маньчжоу-го(旧満洲国における日本人のコサック調査:呼倫貝爾・三河地方農村を中心に) (2010)
  • 著者名/発表者名: Игауэ Нахо (伊賀上菜穂)
  • 雑誌名: Ларин, В.Д.,Фудзимото В.,Кожевников,В.В.отв.ред.Материалы XXV Российско-японского симпозиума историков и экономистов ДВО РАН и района Кансай(Япония).(V.L.ラーリン、藤本和貴夫、V.V.コジェヴニコフ編『第25回日ロ極東シンポジウム報告集』ウラジオストク。)
• [学会発表] Japanese Perspectives on Cossack Villages in the "Manchukuo" Period : Analysis of Published Materials in Japanese (panel "Cultural Heritage of Russian Emigres in Asia") (In Russian) (2010)
  • 著者名/発表者名: IGAUE, Naho
  • 学会等名: ICCEES
  • 発表場所: Stockholm
  • 年月日: 2010-07-30
• [学会発表] Japanese Perspectives on Cossack Villages in the "Manchukuo" Period : Analysis of Published Materials in Japanese. (2010)
  • 著者名/発表者名: IGAUE Naho
  • 学会等名: ICCEES(国際中東欧研究学会)
  • 発表場所: ストックホルム
  • 年月日: 2010-07-30
• [図書] Работа Отдела исследований экономики Северной Маньчжурии Южно-Маньчжурской железнодорожной акционерной компании (ЮМЖК). ≪Доклад по исследованию форм ведения сельского хозяйства русскими крестьянами в Трехречье≫. Опыт перевода. (Пер. на русс. Е. В. Дмитриевой), 満鉄北満経済調査所調査「三河露人農家の農業経営調査報告」 : 翻訳試論 (2014)
  • 著者名/発表者名: Н.Игауэсост
  • 総ページ数: 108
  • 出版者: УниверситетТюо
  • URL: http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/~igaue/Trekhrechieresearch1943.pdf
• [図書] 満鉄北満経済調査所調査『三河露人農家の農業経営調査報告』：翻訳試論（ロシア語） (2014)
  • 著者名/発表者名: 伊賀上菜穂編・解説、ドミトリエヴァ・エレーナ訳
  • 総ページ数: 108
  • 出版者: 中央大学（個人で印刷）
• [図書] (共著)満洲におけるロシア人の社会と生活:日本人との接触と交流 (2013)
  • 著者名/発表者名: 阪本秀昭
  • 出版者: ミネルヴァ書房
• [図書] 満洲におけるロシア人の社会と生活：日本人との接触と交流 (2013)
  • 著者名/発表者名: 阪本秀昭編著
  • 出版者: ミネルヴァ書房
• [図書] (共著)満洲の中のロシア:境界の流動性と人的ネットワーク (2012)
  • 著者名/発表者名: 生田美智子
  • 出版者: 成文社
• [図書] 満洲の中のロシア：境界の流動性と人的ネットワーク (2012)
  • 著者名/発表者名: 生田美智子編
  • 総ページ数: 299
  • 出版者: 成文社
• [図書] (共著)Introducing the Faculty of Policy Studies : Integrating Policy and Culture (2010)
  • 著者名/発表者名: Faculty of Policy Studies, Chuo University
• [図書] Introducing the Faculty of Policy Studies : Integrating Policy and Culture (2010)
  • 著者名/発表者名: Faculty of Policy studies
  • 出版者: Chuo University
• [備考] Naho Igaue,"Encounter with Russians under Japanese Agricultural Colonization Policy in'Manchukuo'", The Japan News, Yomiuri Shinbun, April 7th, 2011
  • URL: http://www.yomiuri.co.jp/adv/chuo/dy/research/20110407.htm
• [備考] 伊賀上菜穂「日本の満蒙開拓政策とロシア人」『Chuo Online』読売新聞オンライン版、2011年3月24日
  • URL: http://www.yomiuri.co.jp/adv/chuo/research/20110324.htm
• [備考] 伊賀上菜穂「国際中東欧研究学会 ICCEES)ストックホルム大会に参加して」『セーヴェル』第27号、ハルビン・ウラジオストクを語る会、2011年3月、pp. 83-90(単著)