研究課題/領域番号 |
22530005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
神保 文夫 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (20162828)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2012年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2010年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 法制史 / 藩法 / 江戸幕府法 / 裁判 / 法実務 / 吟味筋 / 出入筋 / 近世法 / 法曹 |
研究概要 |
特徴的な性格を有するいくつかの藩の史料に基づき、藩の裁判制度及びそれを担った法曹的吏員の法実務について、江戸幕府のそれと比較しつつ究明し、以下のような成果を得た 第一に、津山藩における裁判制度の概要と法曹的吏員の法実務を明らかにした。 第二に、いくつかの裁判例に基づき、公事方御定書制定以前には重罪事件が吟味筋ではなく出入筋の手続で裁判され得たことを明らかにした 第三に、宝暦三年に起きた二件の妻敵討事件の記録により、藩の吏員等による事件処理の法実務を詳細に明らかにした 第四に、 江戸時代の訴訟制度は機能不全で人々の要求に応えることができなかったとする近時の学説に対し、訴訟制度が実際にはよく利用されたことや、更にこの時代の民衆による裁判批判のもつ重要な意義について論じた。 第五に、 法律文書の戯文を検討することにより、定型化したそれらの書式が江戸時代に広く流布し人々に身近なものとなっていたことを再認識するとともに、そのような戯文が画一的で硬直化した江戸時代後期の裁判に対する批判にもなっていることを論じた。
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