研究概要 |
リード・ユーザーがイノベーションを行う理由は、ニーズの時間先行性とニーズの解決誘因の二つを、ユーザーが抱えることにある(Hippel 1988)。リード・ユーザー法はイノベーション促進において従来の開発者がユーザーのニーズを理解する開発比べ、実現性、ニーズへの適合性、市場性の面で有効な方法である。しかし、リード・ユーザーの探索は困難であるため、(Hippel1988,2005,小川2006)リード・ユーザー法の活用は限定されている。 そこで本研究では、リード・ユーザーがイノベーションを行うで二つの要件を導くと言われている、「特殊な経験」("particular real-world experience" Hippel 1988)に注目した。この特殊な経験を「生態心理学」(Gibson 1979,佐々木 1994)の枠組みを手がかりについて考察をした。 その成果は、(1) 特殊な経験を生み出すための共創すべきユーザー発見の枠組みとして、身体の特殊性と使用環境の特殊性の2つの次元が有効な場合あることを提示した。 (2)ユーザーの動作創発の観点からの考察し、その内容を「アフォーダンスを活用した共創のサイクル」として提示した。
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