研究概要 |
本研究の目的は, 幼児の自己制御 (意識的に行動や注意を制御する能動的制御と自動的に刺激に反応する反応的制御)としつけ方略などの親の養育態度が就学前の子どもの社会的適応にどのような影響を及ぼすのか,養育者を調査対象とした 2 年間の縦断研究を通して明らかにすることであった。子どもの自己制御や外在化問題行動は時間的に安定しており,外在化問題を呈する傾向のある子どもに対しては,体罰や脅し,感情的なしつけにつながりやすい可能性が示された。子どもの自己制御は,しつけ方略や対児感情を媒介にして,その後の子どもの社会的適応に影響を及ぼす可能性が示唆された。
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