研究概要 |
本研究の目的は, ポジティブ感情と呼吸筋ストレッチ体操が抑うつの強い大学生の心臓自律神経活動と気分に及ぼす影響を検討することであった。 一連の実験の結果, 抑うつのレベルにかかわらず, 1) 実験的に喚起させたポジティブ感情, 及び呼吸筋ストレッチ体操はいずれも心臓副交感神経活動を活性化し, 即時効果が見られた, 2) 呼吸筋ストレッチ体操の継続実践は気分を改善するが, 心臓自律神経活動への影響は見られなかった。 呼吸筋ストレッチ体操は負担が少なく手軽にできるため, 継続的に長く続け, 且つポジティブ感情経験を増やすことが幅広い年齢層の身体的, 精神的健康につながる可能性が示唆された。
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