ルテニウム2次元酸化物に電場・圧力で誘起される新奇量子現象

• 研究課題/領域番号: 22540368
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 物性Ⅱ
• 研究機関: 広島大学
• 研究代表者: 中村 文彦 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教 (40231477)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• 研究課題ステータス: 完了 (2012年度)
• 配分額: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円); 2012年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2010年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
• キーワード: 強相関電子系 / 超伝導 / 圧力効果 / 磁性 / モット絶縁体 / 電場効果 / 金属－絶縁体転移 / Ru酸化物 / トリプレット超伝導 / モット転移 / 遍歴電子強磁性 / 金属-絶縁体転移

研究概要

モット絶縁体を外場によって金属化し,その金属相に現れる新奇量子凝縮状態を探索することを目的とした.4d電子系モット絶縁体Ca2RuO4に電場・圧力を加え金属化させる事に成功した.圧力下では,遍歴電子強磁性,超伝導が出現する.一方,この物質に室温で乾電池一個程度の電圧を加えると構造転移を伴って金属化,さらに電流を流し続けると金属状態が低温まで維持されることが分かった.

研究成果

• [雑誌論文] Control of the electronic states of Ca2RuO4by uniaxial pressure (2012)
  • 著者名/発表者名: Ryo Ishikawa, Haruka Taniguchi, Swee Kuan Goh, Shingo Yonezawa, Fumihiko Nakamura, and Yoshiteru Maeno
  • 雑誌名: Journal of Physics
  • 査読あり
• [雑誌論文] Charge stripe order near the surface of 12-percent doped La2-xSrxCuO4 (2012)
  • 著者名/発表者名: H.-H. Wu,M. Buchholz, C. Trabant, C. F. Chang, A. C. Komarek, F. Heigl, M. v. Zimmermann, M. Cwik, F. Nakamura, M. Braden,and C
  • 雑誌名: Schuβler-Langeheine Nature Communications 巻: 3 号: 1
  • DOI: 10.1038/ncomms2019
  • 査読あり
• [雑誌論文] Interplay between crystal electric field and magnetic exchange anisotropies in the heavy-fermion anti- ferromagnet YbRhSb under pressure (2012)
  • 著者名/発表者名: K. Umeo, H. Yamane, H. Kubo,Y. Muro, F. Nakamura, T. Suzuki, T. Takabatake, K. Sengupta, M.K.Forthaus, and M. M
  • 雑誌名: Abd-Elmeguid, Physical Review 巻: 85
  • NAID: 120005198241
  • 査読あり
• [雑誌論文] Control of the electronic states of Ca2RuO4 by uniaxial pressure (2012)
  • 著者名/発表者名: R. Ishikawa, H. Taniguchi, S. K. Goh, S. Yonezawa, F. Nakamura, Y. Macno
  • 雑誌名: Journal of Physics : Conference Series 巻: 400 号: 2 ページ: 22-036
  • DOI: 10.1088/1742-6596/400/2/022036
  • 査読あり
• [雑誌論文] Interplay between crystal electric field and magnetic exchange anisotropies in the heavy-fermion antiferromagnet YbRhSb under pressure (2012)
  • 著者名/発表者名: K.Umeo
  • 雑誌名: Phys.Rev.B 巻: 85 号: 2 ページ: 24412-24412
  • DOI: 10.1103/physrevb.85.024412
  • 査読あり
• [雑誌論文] 小学生を対象とした理科特別授業-「低温のふしぎ実験」とその意義- (2011)
  • 著者名/発表者名: 中村文彦
  • 雑誌名: 大学の物理教育 巻: 17 ページ: 76-79
  • 査読あり
• [雑誌論文] Pressure induced novel-phenomena in Mott insulator Ca2RuO4 (2010)
  • 著者名/発表者名: Yohei Yamauchi, Fumihiko Nakamura, Mariko Sakaki, Tetsuo Takemoto, Takashi Suzuki, Patricia L Alireza, and Yoshiteru Maeno
  • 雑誌名: Physica C 巻: 470
  • 査読あり
• [雑誌論文] Evidence of superconductivity on the border of quasi-2D ferromagnetism in Ca2RuO4at high pressure, Patricia Lebre Alireza (2010)
  • 著者名/発表者名: Fumihiko Nakamura, Swee Kuan Goh, Yoshiteru Maeno, Satoru Nakatsuji, Yuen Ting Chris Ko, MichaelSutherland, Stephen Julian and Gilbert George Lonzarich
  • 雑誌名: Journal of Physics: Condensed Matter 巻: 22
  • 査読あり
• [雑誌論文] Pressure induced novel-phenomena in Mott insulator Ca2RuO4 (2010)
  • 著者名/発表者名: Y.Yamauchi, F.Nakamura, M.Sakaki, T.Takemoto, T.Suzuki, P.Alireza, Y.Maeno
  • 雑誌名: Physica C 巻: 470 ページ: 740-741
  • 査読あり
• [学会発表] Ca2RuO4の電場誘起モット転移と電流で維持された金属状態 (2013)
  • 著者名/発表者名: 山中悠也,中村文彦
  • 学会等名: 日本物理学会 第68回年次大会
  • 発表場所: 広島大学(東広島市)
  • 年月日: 2013-03-29
• [学会発表] モット絶縁体Ca2RuO4の金属化はなぜ起こるのか? (2013)
  • 著者名/発表者名: 中村文彦
  • 学会等名: 日本物理学会 第68回年次大会
  • 発表場所: 広島大学(東広島市)
  • 年月日: 2013-03-27
• [学会発表] モット絶縁体Ca2RuO4への面内一軸性圧力効果 (2013)
  • 著者名/発表者名: 谷口晴香,中村文彦
  • 学会等名: 日本物理学会 第68回年次大会
  • 発表場所: 広島大学(東広島市)
  • 年月日: 2013-03-27
• [学会発表] 一軸性圧力によるSr2RuO4とCa2RuO4の基底状態の変化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 谷口晴香,中村文彦
  • 学会等名: 日本物理学会67回年次大会
  • 発表場所: 関西学院大学(神戸市)
  • 年月日: 2012-03-27
• [学会発表] モット絶縁体Ca2RuO4の電場誘起金属現象はなぜ起こるのか? (2012)
  • 著者名/発表者名: 中村文彦
  • 学会等名: 日本物理学会67回年次大会
  • 発表場所: 関西学院大学(神戸市)
  • 年月日: 2012-03-25
• [学会発表] モット絶縁体Ca2RuO4の電場誘起金属化 (2011)
  • 著者名/発表者名: 中村文彦
  • 学会等名: 日本物理学会2011年秋季大会
  • 発表場所: 富山大学(富山市)
  • 年月日: 2011-09-22
• [学会発表] パルス電場によるモット絶縁体Ca2RuO4 の金属化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 木村有作,中村文彦
  • 学会等名: 日本物理学会2010年秋季大会
  • 発表場所: 大阪府立大(堺市)
  • 年月日: 2010-09-24
• [学会発表] 軟X線分光から見たMott絶縁体Ca2RuO4の電場誘起相転移 (2010)
  • 著者名/発表者名: 坂木麻里子,中村文彦
  • 学会等名: 日本物理学会2010年秋季大会
  • 発表場所: 大阪府立大(堺市)
  • 年月日: 2010-09-24
• [学会発表] パルス電場によるモット絶縁体Ca_2RuO_4の金属化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 木村有作, 山内洋平, 坂木麻里子, 中村文彦
  • 学会等名: 日本物理学会2010年秋季大会
  • 発表場所: 大阪府堺市
  • 年月日: 2010-09-24
• [学会発表] 軟X線分光から見たMott絶縁体Ca2RuO4の電場誘起相転移 (2010)
  • 著者名/発表者名: 坂木麻里子, 中島伸夫, 渡辺剛基, 磯濱陽一, 木村有作, 鈴木孝至, 中村文彦
  • 学会等名: 日本物理学会2010年秋季大会
  • 発表場所: 大阪府堺市
  • 年月日: 2010-09-02
• [学会発表] モット絶縁体Ca2RuO4の金属化はなぜ起こるのか？
  • 著者名/発表者名: 中村文彦，山中悠也，田丸昇，鈴木孝至，前野悦輝 （中村文彦）
  • 学会等名: 日本物理学会 第６８回年次大会
  • 発表場所: 広島大学
• [学会発表] Ca2RuO4の電場誘起モット転移と電流で維持された金属状態
  • 著者名/発表者名: 山中悠也，田丸昇，鈴木孝至，中村文彦，前野悦輝
  • 学会等名: 日本物理学会 第６８回年次大会
  • 発表場所: 広島大学
• [学会発表] モット絶縁体Ca2RuO4への面内一軸性圧力効果
  • 著者名/発表者名: 谷口晴香，西村佳悟，中村壮智，Swee K. Goh，米澤進吾，中村文彦，前野悦輝
  • 学会等名: 日本物理学会 第６８回年次大会
  • 発表場所: 広島大学