研究概要 |
詳細な地層観察に基づいて,粗粒セディメントウェーブ堆積物の形態と内部構造を特徴化し,形成プロセスを検討した。その結果,(1)基底の一部にはフルート状構造が発達する,(2)マウンド状構造は対称性が高く,波長は3-100m,波高は0.2-2mで,波形勾配は0.035以上のものが卓越する,(3)フォーセット層理,バックセット層理,トラフ型斜交層理が認められる,(4)マウンド状形態は侵食にともなって形成された形態ではない,などの特徴が明らかとなった。したがって,粗粒セディメントウェーブ堆積物は,混濁流内部の密度境界に発生したウェーブにより形成された下流進行型のアンティデューンの可能性が高い。
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