配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2012年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2010年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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研究概要 |
(1)非対称鉄骨を内蔵するSRC長柱の偏心圧縮実験 試験体は,12cm×12cmのコンクリート断面内に組み立てT字形鉄骨T-56×50×6×6,4本の丸鋼主筋9φおよび丸鋼フープ3φ@60を配したSRC長柱試験体で,材長・せい比がL/D=10,20の2種類である。両端での偏心量は,中心圧縮に近い状態,小偏心および大偏心の3種を,正曲げ・負曲げの両方について行った。 1)弱軸曲げ偏心圧縮実験 9体の試験体について弱軸曲げ偏心圧縮実験を行った。 本来なら,弱軸曲げとは強軸曲げ成分が0でないといけないが,非対称断面材の特性から,強軸曲げ成分を完全に0にすることができないという難しさがある。 2)平行2軸曲げ偏心圧縮実験 10体の試験体について平行2軸曲げ偏心圧縮実験を行った。 3)2方向曲げ偏心圧縮実験 15体の試験体について,上端で強軸曲げ,下端で弱軸曲げとなる条件で,2方向曲げ偏心圧縮実験を行った。 実験の結果以下の事項が明らかとなった。(1)断面の非対称性により正曲げと負曲げで性状が異なる。(2)一様ひずみ圧縮状態に対する偏心量を等しくとれば,正曲げと負曲げの性状は類似の傾向を示す。 (2)解析的検証 たわみ曲線を差分近似した1次元連続体の変位増分解析結果は,上記の実験結果と良好な対応を示し,実験手法の妥当性が検証された。 (3)耐力評価式の導入 研究代表者が提案した2軸対称断面のSRC長柱の耐力評価式について,断面の非対称性を補正した耐力評価式を導いた。提案式は実験結果および数値解析結果と良好な対応を示し,実用的な設計式として十分な機能を持つ。
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