研究概要 |
Nd-Fe-B焼結磁石はハイブリッド自動車や風車用の高出力モーターなどへ広く応用される.近年,磁化を低下させることなく僅かな重希土類元素添加で保磁力を増大する粒界拡散法(GBDP)と呼ばれる新しい技術が開発されている.一方,粒界相であるNd-rich相はNd-Fe-B焼結磁石の保磁力を増大するのに有用な役割を担っていると考えられている.しかし,Dyを含むGBDP磁石の保磁力増大は,Dyリッチシェルのみであるのか,あるいはDyリッチシェルとNdリッチ相の両方が必要であるのかは明確でなかった.そこで,本研究では,Nd_2Fe_<14>Bと粒界相の界面近傍の微細構造と保磁力の関係を研究する目的で,Dy層あるいはDy/Nd二重層で被覆されたNd_2Fe_<14>B層から成るモデル界面を形成した.
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