研究概要 |
フェライト系ステンレス鋼熱延板に対して、ECAPを1パス加工した後に冷間圧延、最終焼鈍を行った. 再結晶挙動やリジングに及ぼす影響について検証した. 1) ECAP加工により結晶粒スケールのせん断帯が形成していることが確認された.このせん断帯の方位は母相結晶粒とは異なる方位を有し, その方位差はチャンネル角の減少により増加していた. 2) 最終焼鈍後は<111>//NDと<001>//ND方位粒が圧延方向に沿って交互に配列したコロニーになっていたが,ECAP加工により,コロニーが弱まると同時に<111>//ND 方位が多くなり、<001>//ND 方位が少なくなる傾向にあった. これに対応してリジング性とr値はやや向上していたが, その効果は限定的であった.
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