研究概要 |
第四周期遷移金属 (Mn, Fe, Co, Ni, Cu)の酸化物を触媒としたベンゼンのオゾン酸化分解反応を行い,各種金属酸化物の触媒特性を比較検討した.ベンゼン酸化活性の序列はMn > Co > Cu ~ Ni > Feと求められた.Mnは他の金属種に比べてベンゼン環の開裂反応が速やかに進行し,触媒上に中間生成物が蓄積するものの,これらのCO2,COへの酸化分解が速やかに起こること,オゾンが効率良くベンゼン酸化分解反応に消費されることを明らかにした.一方,Cu, Ni, Fe酸化物は少量の中間生成物の表面上への蓄積によりベンゼン酸化反応が著しく抑制され,触媒表面上でのオゾンの自己分解が起こりやすいことがわかった.
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