研究概要 |
これまで溶液NMRによるタンパク質の立体構造解析のためには,軽水(H2O)溶媒に溶解したタンパク質試料を用いて,アミド水素由来の信号を手がかりとして主鎖連鎖帰属をおこなう必要があった.しかし,アミド水素は溶媒中のH2O分子と交換しうるため,ある条件下ではアミド水素由来信号が検出できず,その結果,スペクトル解析が困難であった.研究代表者らは,新規NMR測定法である3DHCA(N)COパルスシークエンスを開発した.この手法を用いて,重水(2H2O)溶媒中においてもタンパク質の主鎖連鎖帰属が可能となることを示した.
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