母ドリから卵黄へのIgY抗体の輸送を担う新規IgY受容体の同定

• 研究課題/領域番号: 22580307
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 畜産学・草地学
• 研究機関: 名古屋大学
• 研究代表者: 村井 篤嗣 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (10313975)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• 研究課題ステータス: 完了 (2012年度)
• 配分額: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円); 2012年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2010年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
• キーワード: 畜産物利用 / ニワトリ / ウズラ / 卵黄 / 抗体 / IgY / 受容体 / 鳥類 / 卵胞

研究概要

本研究は、母ドリの卵胞でIgYの取り込みを担うIgY受容体を同定することを目的とした。組換え型のIgY変異体を作出して、それらの卵黄輸送量を調査しところ、363番目のチロシン残基をアラニン残基に置換した変異体は卵黄に輸送されないことが判明した。この変異体の卵胞組織での局在を手掛かりにして、卵胞の最内層からIgY受容体の抽出・同定を行った。その結果、IgYの結合活性が検出された画分から、7種類のタンパク質が同定され、その中には卵黄前駆物質のビテロゲニンが含まれていた。ビテロゲニンを介した卵黄へのIgY輸送機構の存在については、今後、更なる検討が必要である。

研究成果

• [雑誌論文] Avian IgY is selectively incorporated into the egg yolks of oocytes by discriminating Fc amino acid residues located on the Cυ3/Cυ4 interface. (2013)
  • 著者名/発表者名: Murai, A., Murota, R., DOI:, K., Yoshida, T., Aoyama, H., Kobayashi, M. and Horio, F.
  • 雑誌名: Develop. Comp. Immunol. 巻: 39 ページ: 378-387
  • 査読あり
• [雑誌論文] Amino acid substitution in the Cυ3 domain causes either elevation or reduction of IgY uptake into egg yolks of quail. (2013)
  • 著者名/発表者名: Takimoto, T., DOI:, K., Kobayashi, M., Horio, F. and Murai, A.
  • 雑誌名: Vet. Immunol. Immunopathol. 巻: 153 ページ: 289-297
  • 査読あり
• [雑誌論文] Avian IgY is selectively incorporated into the egg yolks of oocytes by discriminating Fc amino acid residues located on the Cupsilon3/Cupsilon4 interface (2013)
  • 著者名/発表者名: Murai, A., Murota, R., Doi, K., Yoshida, T., Aoyama, H., Kobayashi, M. and Horio, F.
  • 雑誌名: Developmental and Comparative Immunology 巻: 39 号: 4 ページ: 378-387
  • DOI: 10.1016/j.dci.2012.12.003
  • 査読あり
• [雑誌論文] Amino acid substitution in the Cupsilon3 domain causes either elevation or reduction of IgY uptake into egg yolks of quail (2013)
  • 著者名/発表者名: Takimoto, T., Doi, K., Kobayashi, M., Horio, F. and Murai, A.
  • 雑誌名: Veterinary Immunology and Immunopathology 巻: in press 号: 3-4 ページ: 289-297
  • DOI: 10.1016/j.vetimm.2013.03.011
  • 査読あり
• [学会発表] ウズラIgY-Fcを用いた卵黄輸送に必要なFcアミノ酸残基の探索とその輸送特性の解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 瀧本拓央・土井香澄・小林美里・堀尾文彦・村井篤嗣
  • 学会等名: 日本家禽学会2013年度春季大会
  • 発表場所: 安田女子大学.広島
  • 年月日: 2013-03-29
• [学会発表] ウズラIgY-Fcを用いた卵黄輸送に必要なFcアミノ酸残基の探索とその輸送特性の解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 瀧本拓央・土井香澄･小林美里・堀尾文彦・村井篤嗣
  • 学会等名: 日本家禽学会2013年度春季大会
  • 発表場所: 安田女子大学
• [学会発表] ウズラIgY-Fc変異体における卵黄輸送量と血中動態との関連 (2012)
  • 著者名/発表者名: 瀧本拓央・小林美里・堀尾文彦・村井篤嗣
  • 学会等名: 平成24年度東海畜産学会秋季大会
  • 発表場所: 名古屋大学.名古屋
  • 年月日: 2012-11-19
• [学会発表] 卵黄抗体の輸送機構-IgYの定常領域であるFcが輸送に不可欠である- (2012)
  • 著者名/発表者名: 村井篤嗣
  • 学会等名: 第9回たまご研究会
  • 発表場所: 京都大学
  • 年月日: 2012-10-15
• [学会発表] 卵黄輸送能を欠くIgY-Fc変異体のウズラにおける臓器分布と卵胞組織への浸潤度 (2012)
  • 著者名/発表者名: 土井香澄・無漏田梨恵・吉田敏則・青山博昭・小林美里・堀尾文彦・村井篤嗣
  • 学会等名: 日本家禽学会2012年度秋季大会
  • 発表場所: 高松市生涯学習センター.高松
  • 年月日: 2012-09-07
• [学会発表] 母ドリ卵巣における抗体輸送機構に関する研究 (2012)
  • 著者名/発表者名: 村井篤嗣
  • 学会等名: 2012年度日本家禽学会秋季大会
  • 発表場所: 高松
  • 年月日: 2012-09-07
• [学会発表] 組換え型ウズラIgY-Fcを用いた卵黄への輸送に必要とされるFcアミノ酸残基の探索 (2012)
  • 著者名/発表者名: 瀧本拓央・土井香澄・無漏田梨恵・小林美里・堀尾文彦・村井篤嗣
  • 学会等名: 日本家禽学会2012年度春季大会
  • 発表場所: 名古屋大学.名古屋
  • 年月日: 2012-03-30
• [学会発表] 組換え型ウズラIgY-Fcを用いた卵黄への輸送に必要とされるFcアミノ酸残基の探索 (2012)
  • 著者名/発表者名: 村井篤嗣
  • 学会等名: 日本家禽学会2012年度春季大会
  • 発表場所: 名古屋大学
  • 年月日: 2012-03-30
• [学会発表] 卵黄輸送能を欠くIgY-Fc変異体のウズラにおける臓器分布と卵胞組織への浸潤度 (2012)
  • 著者名/発表者名: 土井香澄・無漏田梨恵・吉田敏則・青山博昭・小林美里・堀尾文彦・村井篤嗣
  • 学会等名: 日本家禽学会2012年度秋季大会
  • 発表場所: 高松市生涯学習センター
• [学会発表] 母ドリ卵巣における抗体輸送機構に関する研究 (2012)
  • 著者名/発表者名: 村井篤嗣
  • 学会等名: 日本家禽学会2012年度秋季大会
  • 発表場所: 高松市生涯学習センター
  • 招待講演
• [学会発表] 卵黄抗体の輸送機構-IgYの定常領域であるFcが輸送に不可欠である- (2012)
  • 著者名/発表者名: 村井篤嗣
  • 学会等名: 第９回たまご研究会
  • 発表場所: 京都大学
  • 招待講演
• [学会発表] ウズラIgY-Fc変異体における卵黄輸送量と血中動態との関連 (2012)
  • 著者名/発表者名: 瀧本拓央・小林美里・堀尾文彦・村井篤嗣
  • 学会等名: 平成24年度東海畜産学会秋季大会
  • 発表場所: 名古屋大学
• [学会発表] 母ドリ卵黄への輸送に必要なIgYアミノ酸残基の同定 (2011)
  • 著者名/発表者名: 無漏田梨恵・土井香澄・小林美里・堀尾文彦・村井篤嗣
  • 学会等名: 平成23年度東海畜産学会秋季大会
  • 発表場所: 名古屋大学.名古屋
  • 年月日: 2011-12-13
• [学会発表] 母ドリ卵黄への輸送に必要なIgYアミノ酸残基の同定 (2011)
  • 著者名/発表者名: 村井篤嗣
  • 学会等名: 平成23年度東海畜産学会秋季大会
  • 発表場所: 名古屋大学
  • 年月日: 2011-12-13
• [学会発表] 母ドリ卵胞におけるIgY-Fcとその変異体の輸送特性の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 村井篤嗣
  • 学会等名: 日本畜産学会第114回大会
  • 発表場所: 北里大学
  • 年月日: 2011-08-26
• [学会発表] 母ドリ卵黄への高効率輸送に寄与するIgYアミノ酸残基の同定 (2011)
  • 著者名/発表者名: 村井篤嗣・無漏田梨恵・小林美里・堀尾文彦
  • 学会等名: 日本畜産学会第113回大会
  • 発表場所: 東京農業大学.本厚木
  • 年月日: 2011-03-27
• [学会発表] 母ドリ卵胞におけるIgY-Fcとその変異体の輸送特性の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 土井香澄・無漏田梨恵・小林美里・吉田敏則・青山博昭・堀尾文彦・村井篤嗣
  • 学会等名: 日本畜産学会第114回大会
  • 発表場所: 北里大学, 十和田
• [学会発表] トリ卵黄への高効率輸送に寄与する抗体アミノ酸残基の同定:組換え型ニワトリIgYのウズラ卵黄への輸送量 (2010)
  • 著者名/発表者名: 無漏田梨恵・小林美里・堀尾文彦・村井篤嗣
  • 学会等名: 日本家禽学会2010年度秋季大会
  • 発表場所: 信州大学農学部,南箕輪村
  • 年月日: 2010-09-15
• [学会発表] プルダウン法によるトリ卵黄への抗体輸送を担うIgY受容体の探索 (2010)
  • 著者名/発表者名: 村井篤嗣・小林慧三・小林美里・堀尾文彦
  • 学会等名: 日本家禽学会2010年度秋季大会
  • 発表場所: 信州大学農学部,南箕輪村
  • 年月日: 2010-09-15
• [学会発表] プルダウン法によるトリ卵黄への抗体輸送を担うIgY受容体の探索 (2010)
  • 著者名/発表者名: 村井篤嗣
  • 学会等名: 日本家禽学会2010年度秋季大会
  • 発表場所: 信州大学農学部(長野県)
  • 年月日: 2010-09-15
• [学会発表] トリ卵黄への高効率輸送に寄与する抗体アミノ酸残基の同定:組換え型ニワトリIgYのウズラ卵黄への輸送量 (2010)
  • 著者名/発表者名: 村井篤嗣
  • 学会等名: 日本家禽学会2010年度秋季大会
  • 発表場所: 信州大学農学部(長野県)
  • 年月日: 2010-09-15
• [図書] J. Poult. Sci.
  • 著者名/発表者名: Murai, A.
  • 出版者: Maternal transfer of immunoglobulins into egg yolks of birds(in press)
• [備考]
  • URL: http://www.agr.nagoya-u.ac.jp/~anutr/study.htm.html