がん治療における痛みと情動・ストレスに関する薬理学的研究

• 研究課題/領域番号: 22590242
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 薬理学一般
• 研究機関: 九州大学
• 研究代表者: 江頭 伸昭 九州大学, 大学病院, 准教授 (80352269)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• 研究課題ステータス: 完了 (2012年度)
• 配分額: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円); 2012年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円); 2011年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2010年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
• キーワード: ストレス / オキサリプラチン / 末梢神経障害 / 機械的アロディニア / うつ / CaMKII / 三環系抗うつ薬

研究概要

動物実験において,ストレスの負荷は抗がん剤(オキサリプラチン)投与によって副作用として起こる末梢神経障害性疼痛を増強することが明らかとなった。つまり,がん患者における精神的な苦痛は抗がん剤治療による疼痛を増強することが動物レベルで証明された。また,抗うつ薬アミトリプチリンや向精神病薬トリフロペラジンは,抗がん剤による末梢神経障害の発現に関わる因子を抑制することにより,疼痛を抑制することが明らかとなった。

研究成果

• [雑誌論文] オキサリプラチンによる末梢神経障害の発現機序と治療薬の基礎的エビデンス (2013)
  • 著者名/発表者名: 江頭伸昭,川尻雄大,大石了三
  • 雑誌名: 日本薬理学雑誌 巻: 141 ページ: 66-70
  • 査読あり
• [雑誌論文] Calcium channel blockers reduce oxaliplatin-induced acute neuropathy: a retrospective study of 69 male patients receiving modified FOLFOX6 therapy (2013)
  • 著者名/発表者名: Tatsushima Y, Egashira N, Narishige Y, Fukui S, Kawashiri T, Yamauchi Y, Oishi R
  • 雑誌名: Biomed Pharmacother 巻: 67 号: 1 ページ: 39-42
  • DOI: 10.1016/j.biopha.2012.10.006
  • 査読あり
• [雑誌論文] Inhibition of Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II reverses oxaliplatin-induced mechanical allodynia in rats. (2012)
  • 著者名/発表者名: Shirahama M, Ushio S, Egashira N, Yamamoto S, Sada H, Masuguchi K, Kawashiri T, Oishi R
  • 雑誌名: Mol Pain 巻: 8 ページ: 26-26
  • DOI: 10.1186/1744-8069-8-26
  • 査読あり
• [雑誌論文] L type Ca^<2+> channel blockers prevent oxaliplatin-induced cold hyperalgesia and TRPM8 overexpression in rats (2012)
  • 著者名/発表者名: Kawashiri T, Egashira N, Kurobe K, Tsutsumi K, Yamashita Y, Ushio S, Yano T, Oishi R
  • 雑誌名: Mol Pain 巻: 31 ; 8 : 7 ページ: 7-7
  • DOI: 10.1186/1744-8069-8-7
  • 査読あり
• [雑誌論文] Repeated administration of amitriptyline reduces oxaliplatin-induced mechanical allodynia in rats (2012)
  • 著者名/発表者名: Sada, et al
  • 雑誌名: Journal of Pharmacological Sciences 巻: 118 ページ: 547-551
  • 査読あり
• [雑誌論文] Goshajinkigan reduces oxaliplatininduced peripheral neuropathy without affecting anti-tumour efficacy in rodents (2011)
  • 著者名/発表者名: Ushio S, Egashira N, Sada H, Kawashiri T, Shirahama M, Masuguchi K, Oishi R
  • 雑誌名: Eur J Cancer 巻: (In press) 号: 9 ページ: 1407-1413
  • DOI: 10.1016/j.ejca.2011.08.009
  • 査読あり
• [雑誌論文] Comparison of peripheral neuropathy induced by standard and nanoparticle albumin-bound paclitaxel in rats (2011)
  • 著者名/発表者名: Yamashita, et al
  • 雑誌名: Journal of Pharmacological Sciences 巻: 117 ページ: 116-120
  • 査読あり
• [雑誌論文] Involvement of spinal NR2B-containing NMDA receptors in oxaliplatin-induced mechanical allodynia in rats (2011)
  • 著者名/発表者名: Mihara, et al
  • 雑誌名: Mol Pain 巻: 7(Web) ページ: 8-8
  • 査読あり
• [雑誌論文] 抗がん剤による末梢神経障害の治療薬の現状 (2010)
  • 著者名/発表者名: 江頭伸昭, 他
  • 雑誌名: 日本薬理学雑誌 巻: 136 ページ: 275-279
  • NAID: 10029416843
  • 査読あり
• [雑誌論文] Mexiletine reverses oxatiplatin-induced neuropathic pain in rats (2010)
  • 著者名/発表者名: Egashira, et al
  • 雑誌名: J Pharmacol Sci 巻: 112 ページ: 473-476
  • 査読あり
• [雑誌論文] Prevention of oxaliplatin-induced mechanical allodynia and neurodegeneration by neurotropin in the rat model
  • 著者名/発表者名: Kawashiri, et al
  • 雑誌名: Eur J Pain 巻: (印刷中)
  • 査読あり
• [学会発表] オキサリプラチンによる末梢神経障害に対する牛車腎気丸の効果に関する基礎的エビデンス (2013)
  • 著者名/発表者名: 牛尾聡一郎,江頭伸昭,堤国章,川尻雄大,大石了三
  • 学会等名: 第86回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 福岡
• [学会発表] オキサリプラチンによる末梢神経障害に対する牛車腎気丸の効果に関する基礎的エビデンス (2013)
  • 著者名/発表者名: 牛尾聡一郎
  • 学会等名: 第８６回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 福岡国際会議場
• [学会発表] オキサリプラチンによる末梢神経障害の発現機序と治療薬の基礎的エビデンス (2012)
  • 著者名/発表者名: 江頭伸昭, ほか
  • 学会等名: 第85回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 国立京都国際会館
  • 年月日: 2012-03-16
• [学会発表] CaMKII阻害によるオキサリプラチン誘発機械的アロディニアの抑制効果 (2012)
  • 著者名/発表者名: 牛尾聡一郎, ほか
  • 学会等名: 第85回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 国立京都国際会館
  • 年月日: 2012-03-14
• [学会発表] オキサリプラチン誘発末梢神経障害における坐骨神経の髄鞘形成障害とNeuregulin 1 の発現低下の関与 (2012)
  • 著者名/発表者名: 堤国章,山下祐二,川尻雄大,江頭伸昭,要幸典,牛尾聡一郎,大石了三
  • 学会等名: 第65回日本薬理学会西南部会
  • 発表場所: 熊本
• [学会発表] オキサリプラチン誘発末梢神経障害に対するノイロトロピン単回投与の改善機序の解明 (2012)
  • 著者名/発表者名: 益口賢,江頭伸昭,渡部仁美,川尻雄大,牛尾聡一郎,小澤奈々,森田春香,大石了三
  • 学会等名: 第65回日本薬理学会年会西南部会
  • 発表場所: 熊本
• [学会発表] CaMKII阻害によるオキサリプラチン誘発機械的アロディニアの抑制効果 (2012)
  • 著者名/発表者名: 牛尾聡一郎,江頭伸昭,白濱雅史,山本将大,益口賢,佐田光,川尻雄大,大石了三
  • 学会等名: 第85回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 京都
• [学会発表] オキサリプラチン誘発末梢神経障害における坐骨神経の髄鞘形成障害とNeuregulin 1 の発現低下の関与 (2012)
  • 著者名/発表者名: 堤国章
  • 学会等名: 第６５回日本薬理学会西南部会
  • 発表場所: 熊本大学薬学部
• [学会発表] オキサリプラチン誘発末梢神経障害に対するノイロトロピン単回投与の改善機序の解明 (2012)
  • 著者名/発表者名: 益口賢
  • 学会等名: 第６５回日本薬理学会西南部会
  • 発表場所: 熊本大学薬学部
• [学会発表] オキサリプラチン誘発機械的アロディニアにおけるCaMKIIの関与 (2011)
  • 著者名/発表者名: 白濱雅史, ほか
  • 学会等名: 第64回日本薬理学会西南部会
  • 発表場所: KKRホテル博多
  • 年月日: 2011-11-20
• [学会発表] オキサリプラチン誘発末梢神経障害に対するノイロトロピンの鎮痛効果とノルアドレナリン、セロトニンの関与 (2011)
  • 著者名/発表者名: 渡部仁美, 他
  • 学会等名: 第84回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 横浜(誌上開催 中止)
  • 年月日: 2011-03-24
• [学会発表] オキサリプラチン誘発末梢神経障害に対するNR2B拮抗薬とアミトリプチリンの効果 (2011)
  • 著者名/発表者名: 佐田光, 他
  • 学会等名: 第84回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 横浜(誌上開催 中止)
  • 年月日: 2011-03-24
• [学会発表] オキサリプラチン誘発低温知覚異常におけるCa2+チャネル/NFAT経路を介したTRPM8活性化の関与 (2011)
  • 著者名/発表者名: 黒部健太郎, 他
  • 学会等名: 第84回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 横浜(誌上開催 中止)
  • 年月日: 2011-03-23
• [学会発表] 抗がん剤による末梢神経障害の発現機序と対策 (2011)
  • 著者名/発表者名: 川尻雄大, 他
  • 学会等名: 第84回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 横浜(誌上開催 中止)
  • 年月日: 2011-03-22
• [学会発表] オキサリプラチン誘発機械的アロディニアにおける CaMKII の関与 (2011)
  • 著者名/発表者名: 白濱雅史,江頭伸昭,牛尾聡一郎,佐田光,川尻雄大,山本将大,益口賢,大石了三
  • 学会等名: 第64回日本薬理学会西南部会
  • 発表場所: 福岡
• [学会発表] 抗がん剤による末梢神経障害の発現機序と対応策 (2011)
  • 著者名/発表者名: 川尻雄大,辰島瑤子,江頭伸昭,大石了三
  • 学会等名: 第84回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 誌上開催
• [学会発表] オキサリプラチン誘発低温知覚異常におけるCa2+チャネル/NFAT経路を介したTRPM8活性化の関与 (2011)
  • 著者名/発表者名: 黒部健太郎,川尻雄大,江頭伸昭,山下祐二,堤国章,矢野貴久,池末裕明,大石了三
  • 学会等名: 第84回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 誌上開催
• [学会発表] オキサリプラチン誘発末梢神経障害に対するノイロトロピンの鎮痛作用とノルアドレナリン,セロトニンの関与 (2011)
  • 著者名/発表者名: 渡部仁美,川尻雄大,江頭伸昭,益口賢,辰島瑶子,矢野貴久,池末裕明,大石了三
  • 学会等名: 第84回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 誌上開催
• [学会発表] オキサリプラチン誘発末梢神経障害に対するNR2B拮抗薬とアミトリプチリンの効果 (2011)
  • 著者名/発表者名: 佐田光,江頭伸昭,三原由記,川尻雄大,牛尾聡一郎,白濱雅史,矢野貴久,池末裕明,大石了三
  • 学会等名: 第84回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 誌上開催
• [学会発表] 抗がん剤による末梢神経障害の発現機序と対策 (2010)
  • 著者名/発表者名: 江頭伸昭, 他
  • 学会等名: 第4回日本緩和医療薬学会年会
  • 発表場所: 鹿児島市民文化ホール(鹿児島)
  • 年月日: 2010-09-26
• [学会発表] オキサリプラチン誘発末梢神経障害ラットモデルにおけるNMDA受容体の関与 (2010)
  • 著者名/発表者名: 川尻雄大, 他
  • 学会等名: 第4回日本緩和医療薬学会年会
  • 発表場所: 鹿児島市民文化ホール(鹿児島)
  • 年月日: 2010-09-26
• [学会発表] Neurotmpin relieves the oxaliplatin-induced peripheral neuropathy by inhibiting neurodegeneration (2010)
  • 著者名/発表者名: Egashira, et al
  • 学会等名: WorldPharma 2010, 16th World Congress on Basic and Clinical Pharmacology
  • 発表場所: Bella Center, Copenhagen, Denmark
  • 年月日: 2010-07-19
• [学会発表] 抗がん剤による末梢神経障害の発現機序と対策 (2010)
  • 著者名/発表者名: 江頭伸昭,川尻雄大,大石了三
  • 学会等名: 第4回日本緩和医療薬学会年会
  • 発表場所: 鹿児島
• [学会発表] オキサリプラチン誘発末梢神経障害ラットモデルにおける NMDA 受容体の関与 (2010)
  • 著者名/発表者名: 川尻雄大,江頭伸昭,三原由記,佐田光,矢野貴久,池末裕明,大石了三
  • 学会等名: 第4回日本緩和医療薬学会年会
  • 発表場所: 鹿児島
• [学会発表] Neurotropin relieves the oxaliplatininduced peripheral neuropathy by inhibiting neurodegeneration (2010)
  • 著者名/発表者名: Egashira N, Kawashiri T, Watanabe H, Ikegami Y, Yanao T, Ikesue H, Oishi R
  • 学会等名: World Pharma 2010 (16th World Congress on Basic and Clinical Pharmacology)
  • 発表場所: Copenhagen