研究課題
基盤研究(C)
シスプラチンは、強力な抗腫瘍効果を有する化学療法剤である。しかしながら、腎毒性も併せ持つために、しばしば投薬中止となるケースもある。そこで、シスプラチンの腎毒性発現に関わるメカニズムを解明し、それを改善する薬剤と併用することでシスプラチンの抗がん作用を邪魔することなく腎毒性を抑えることができるのではないかと考えた。本研究により、我々は、シスプラチンがキマーゼを介したインターロイキン(IL)-18の産生促進によりアルドステロンの産生を誘導することでシスプラチンの腎排泄を延長させるために腎炎が発症するという新しいメカニズムを提唱した。従って、キマーゼ阻害剤やアルドステロン受容体拮抗薬をシスプラチンと併用することによって、シスプラチン腎炎の発症を抑制できる可能性が示唆された。
すべて 2012
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)
J. Pharmacol.
巻: 685 ページ: 149-155
European Journal of Pharmacology
巻: 685 号: 1-3 ページ: 149-155
10.1016/j.ejphar.2012.04.027