配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2012年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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研究概要 |
多剤耐性緑膿菌(multidrug-resistant Pseudomonas aeruginosa, MDRP)による病院感染の増加は大きな社会問題であり,医療現場では病院感染対策が最重要課題となりつつある.本研究では,多剤耐性緑膿菌を検査材料から直接検出できる迅速簡易検出法(MDRPスクリーニング培地)を構築し, 病院感染対策における有用性を評価した. 構築したスクリーニング培地は,高い精度(感度,80.9%;特異性,96.7%)を有し,少量菌の検出も可能であった.病院環境調査の結果,病棟内の水周りや畜尿機付近には複数の薬剤耐性菌の生息が確認されたが,本培地はそれらを誤って検出することはなかった.また,本培地の使用により,病院環境調査に必要なコストは,従来の40分の1以下,時間も3分の1と大幅に短縮することが可能となった. 本スクリーニング培地は,簡便性と迅速性を併せ持つ安価な検出法であり,本法の導入は病院感染対策の効率化に貢献するものと考える.
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