研究課題/領域番号 |
22590932
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
長野 清一 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所疾病研究第五部, 室長 (40362727)
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連携研究者 |
永井 義隆 (独)国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所疾病研究第四部, 室長 (60335354)
隅 寿恵 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30403059)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2012年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2011年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2010年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / TDP-43 / RNA / 神経突起 |
研究概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)および前頭側頭葉変性症(FTLD)の神経細胞ではRNA結合核蛋白質であ るTDP-43の細胞質への局在変化・異常沈着がみられる。我々はTDP-43が持つ神経突起へのmRNA 輸送機能がその沈着により障害され、特定のmRNAの神経突起での供給不足を通じてALS/FTLDを発 症するのではないかと考え、我々独自の大脳皮質神経細胞区画培養法を用いた解析によりTDP-43 が神経突起へ輸送する標的としてリボソーム蛋白質などの蛋白質翻訳機能関連mRNAを同定した。 これらの標的mRNAはTDP-43と結合して神経突起でTDP-43と共局在し、かつ両者は同部位で同じ動 きを示した。またこれらの標的mRNAはBDNFによる神経突起での局所蛋白質翻訳の刺激によりその 翻訳が上昇した。さらにこれら標的mRNAの神経突起での翻訳はTDP-43の発現低下に伴い減少し、 それにより同部位での全般的な蛋白質翻訳能の低下が起こって突起伸長が抑制された。これより ALS/FTLDでは神経突起でのTDP-43の機能低下により局所蛋白質翻訳能の障害が起こり、このこと が同疾患における神経変性発症の要因となっている可能性が示唆された。
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