研究課題/領域番号 |
22590936
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大八木 保政 九州大学, 医学研究院, 教授 (30301336)
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研究分担者 |
本村 今日子 (飯沼 今日子) 九州大学, 大学院・医学研究院, 技術職員 (20380644)
栄 信孝 九州大学, 大学病院, 助教 (80423523)
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連携研究者 |
中別府 雄作 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (30180350)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2012年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2011年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2010年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 神経分子病態学 / アルツハイマー病 / モデルマウス / アポモルフィン / アミロイドβ / インスリン抵抗性 / インスリン分解酵素 / 毒性ターン / 小胞体ストレス / リン酸化タウ蛋白 / 酸化ストレス / モリス水迷路 / p53 |
研究概要 |
アルツハイマー病(AD)は最も高頻度の老年期認知症であるが、現在の市販薬の認知機能改善効果は限定的で、記憶改善や神経細胞変性を抑止する新規治療薬の開発が進められている。我々は、早期より神経細胞内に蓄積するアミロイドβ42 (Aβ42)を治療標的とする新規AD治療薬候補としてアポモルフィン(APO)を同定した。本研究課題では、培養細胞、ADモデルマウス(3xTg-AD)、AD患者剖検脳を用いて、 1) 早期より神経細胞内に蓄積するAβ42は毒性ターン構造Aβ42オリゴマーが主体であること、 2) 毒性ターン構造Aβ42オリゴマーの蓄積は小胞体ストレスと関連が深いこと、 3) APO治療は毒性ターン構造Aβ42の分解を促進すること、 4) ADモデルマウスに対するAPO治療はタウ蛋白の過剰リン酸化を抑制するリチウムよりも記憶改善効果が高いこと、 5) 現在抗パーキンソン薬として市販されているアポカイン(R)も少量注射でADモデルマウスの記憶力改善に有効であること 6) APOのAD治療効果は単純なドパミン受容体刺激効果とは別であること、 7) APOは細胞内インスリン分解酵素(IDE)活性を上昇させること、 8) APOの分子作用機序の一つとしてインスリン抵抗性の抑制があり、それがIDE活性上昇につながる可能性、などをあきらかにした 今後は、ADモデルマウスの脳のインスリン抵抗性上昇とそれに対するAPO治療の抑制効果を検討し、脳の糖尿病としてのADに対する新規治療薬剤の開発を目指していく。
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