研究課題
基盤研究(C)
アシネトバクター属菌のカルバペネム耐性因子のイムノクロマトグラフィーによる検出方法を構築した。本検出システムの感度および特異度はそれぞれ81.3%および92.5%であった。このシステムを用いて日本国内で収集された598株のアシネトバクター属菌が保有するカルバペネム感受性低下因子について検討した。その結果、Acinetobacter baumanniiおよびnon-baumannii Acinetobacter の主要カルバペネム耐性因子は、それぞれOXA-型カルバペネマーゼおよびメタロβラクタマーゼであった。本邦で分離されたカルバペネム低感受性A. baumanniiの93%は、世界各地から報告されている多剤耐性株と同一clone株であることが明らかとなった。さらに、私たちは酵素学的検討が十分になされていないOXA-23の詳細な酵素学的パラメータの算出およびOXA-24のX-線結晶解析にも成功した。
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